「そういう意味では嶋は流石です」

「キャッチャーにベンチを見る余裕が欲しかったんですよ。勝負の局面になってピッチャーばかり見ているようじゃダメ。そこでベンチを見る余裕を持ってもらいたかった。そういう意味では嶋は流石です。そういう目配せができますから」(権藤コーチ)

　そうなると勝ちにいく場面では、やはり嶋の経験というのが大きな武器になるはずだ。

　しかも3人とも決して打撃がいいわけではないから、終盤では代打を出さなければならないケースも想定しなければならないだろう。

　そういうことを総合して考えると、おそらく菅野が先発の時には小林を使い、パ・リーグの武田翔太や石川歩が先発のときには大野がマスクを被る。

　そして同じ楽天の則本の先発試合と勝ち試合の逃げ込みの場面で、嶋が起用される。

　3本の矢をうまく絡ませて強い捕手陣を作っていく――これが1つの答えなのかもしれない。