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渡辺一平は北島康介の系譜を継ぐか。
2分6秒台で世界新、その潜在能力。

posted2017/02/06 07:00

 
渡辺一平は北島康介の系譜を継ぐか。2分6秒台で世界新、その潜在能力。<Number Web> photograph by AFLO

世界新記録を伝える電光掲示板の前で笑顔の渡辺。リオ五輪から着実に成長していることを証明した。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 衝撃的な記録だった。

 NHKは速報を打ち、その快挙を伝えた。

 2分6秒67。

 1月29日、競泳の東京都選手権男子200m平泳ぎで19歳の渡辺一平が出した記録は、瞬く間に広がった。無理もない。世界新記録であったのだから。しかも、日本選手権や世界選手権など、決して照準を合わせているわけでもない時期、大会でのタイムだ。当の本人も驚きを見せるほどだ。

 ただ、渡辺のポテンシャルの高さは、かねがね語られていた。

 現在大学2年生の渡辺は身長193cmと、スケールの大きさを感じさせる選手だ。高校生の頃には南京で開催されたユースオリンピックの200mで金メダルを獲得するなど、すでに頭角を現しつつあった。

「北島さんが大きく見えて、怖かったです」

 高校を卒業後、早稲田大学に進学すると、さらなる急成長を見せた。その中で迎えたリオデジャネイロ五輪シーズンに、その成果は表れた。代表選考会を兼ねた日本選手権の200m予選で2分8秒83と派遣標準記録を大幅に上回るタイムをたたき出す。決勝では2分9秒45にとどまったが、北島康介を終盤に逆転、2位に入る。

「(隣の)北島さんが大きく見えて、怖かったです」

 そのレース後、初々しくも語ったが、男子では最年少でリオ五輪代表入りを決めた。

 そんな渡辺が世界新記録へと至った原点は、リオデジャネイロ五輪にある。渡辺は、100mと200mに出場した。最初の種目100mは予選落ちに終わる。ただ、得意としている種目ではなく、200mへ向けての「慣らし」の意味合いも強かった。

【次ページ】 五輪準決勝で新記録樹立も、決勝で落ちたタイム。

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