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渡辺一平は北島康介の系譜を継ぐか。
2分6秒台で世界新、その潜在能力。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2017/02/06 07:00

渡辺一平は北島康介の系譜を継ぐか。2分6秒台で世界新、その潜在能力。<Number Web> photograph by AFLO

世界新記録を伝える電光掲示板の前で笑顔の渡辺。リオ五輪から着実に成長していることを証明した。

大学の先輩・瀬戸大也、坂井聖人との競争意識。

 渡辺の大学の先輩には、リオの400m個人メドレーで銅メダルを獲得した瀬戸大也、200mバタフライ銀メダルの坂井聖人らがいる。

 リオの準決勝後、渡辺は言った。

「先ほど、先輩の坂井聖人さんがメダルを獲ったので、絶対に決勝に残ろうという気持ちで行きました」

 準決勝は坂井の銀メダルのレースの直後だった。その言葉が象徴するように、日頃の練習でも、先輩たちの姿は手本となった。

 大学の先輩ばかりではない。競泳は、日本代表選手たちをはじめ、互いを刺激としてばねにする雰囲気ができている。誰かが頑張れば自分も、とエネルギーにする。萩野公介と瀬戸がそうであるように、あるいは瀬戸と坂井がそうであるように。

「次は世界の大会で、自己ベストを出したいです」

 北島康介が歴史を築いてきた平泳ぎに、そして日本競泳界にまた一人、これからを担う選手が現れた。

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