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「45歳、49歳になっても向上する」
葛西紀明が目指す“9回連続”五輪。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2016/11/30 08:00
今季W杯開幕戦では着地の失敗が響き18位に終わった。それでも不屈のジャンパーは巻き返しに燃えている。
'18年五輪のジャンプ会場は「日本人にとって有利」。
ワールドカップ開幕を控えた10月初旬、葛西は、韓国の平昌で合宿を行なった。
「白馬のジャンプ台に形状が似ていて、日本人選手にとって有利だと感じました。ジャッジタワーが向かって左側にあるのも有利だと思います」
選手から見た場合、右側にジャッジがいることで、右足を前に出して着地する葛西の姿勢はきれいに見えやすい。ソチ五輪ではテレマークの姿勢によって優勝者と差がついたことから、自信を深めたという背景もある。
「金メダルは夢です。そこに向かって、進んでいきたいと思っています」
そのためにも、今シーズンは重要な足がかりとなる。葛西は、ワールドカップ最年長優勝記録更新とともに、来冬に開催される世界選手権を見据える。
「16歳で初めて世界選手権に出場したときと同じ、ラハティで行なわれます。そのときだめだったのでリベンジしたいです。もちろん、金メダルを狙います」
45歳で迎える2018年の平昌五輪を視野に、進んでいく。