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「自分が打線の中に入っていたから」
大谷翔平が明かす、優勝した夜の心境。 

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/10/06 12:50

「自分が打線の中に入っていたから」大谷翔平が明かす、優勝した夜の心境。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

クライマックスシリーズでは10月12日のファイナルステージから登場。第1戦の先発が予想される大谷。

「たぶん『明日出して下さい』って言いに来ると思う」

 そして9月21、22日に行われた、首位ホークスと2位ファイターズの直接対決。

 大谷は初戦に「8番・投手」として先発登板すると、8回1失点で勝利投手となる。そこにはピンチを凌ぐ度に右拳を握りしめ、大きく声を出す大谷の姿があった。

 陽岱鋼のスーパーキャッチで試合が終わったときは、アイシングで上がらない右腕の代わりに左拳を何度も突き上げる。感情の迸るままに任せた、情熱的な投球だった。

 ヒーローインタビューで「明日もここに戻ってきたい」と高らかに出場を宣言した大谷に対して、さすがの栗山監督も「それはあいつ毎日、たぶん今日も『明日出してください』って言いに来ると思うし、それは考えます」と頭を悩ませているようだった。

 そのナイトゲームを終えてから24時間も経たない翌日のデーゲーム、大谷は「3番・DH」でラインナップに名を連ねる。

 登板翌日に野手としてスタメン出場するのはプロ4年目で初めてのことだったが、結果は4打数2安打。この天王山に連勝したファイターズは、ホークスを逆転して優勝マジック6を点灯させる。

血気にはやる大谷を諌める、栗山監督の英断。

 この日の試合後も大谷は「残り試合も少ないので、全部出るつもりで。明日の1打席目からしっかり振れるようにしたいです」と、意欲を燃やしていた。

 しかし、ここでブレーキをかけられるのも栗山監督である。

 大谷は続く5試合のうち、2試合を欠場した。ホークス戦で勝利投手となってからちょうど1週間後、9月28日のライオンズ戦。万全の状態で投手に専念して登板すると、1安打完封勝利で胴上げ投手となった。

 この夜の大谷はホークス戦とは打って変わって、感情を表すことなく静かに投げ続けていたのが印象的だった。

【次ページ】 感情をむき出しにした試合と、そうでない試合。

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