鈴木のブレークによって強固な“4本の矢”に。

　試合を重ねるごとに連携は高まり、白星とともに自信と信頼が積み重なっていった。「それぞれがしっかりと役割を果たせている。1、2、3番が出れば中軸に回る。今年は後ろにつないで、つないでという攻撃ができている」と丸も確かな手ごたえを口にする。

　頼もしい3兄弟だと筆者が思っていたところ、東出輝裕打撃コーチは“4本目の矢”の存在に触れた。

「他球団の中心選手が機能しない中、うちは上位3人が3本柱としてやってくれている。さらにそこに（鈴木）誠也も成長してきたから安定した戦いができている」

　3兄弟に加えて、鈴木という新しい“弟分”も台頭。3本の矢にもう1本加わったことで、ますます簡単に折れることはなくなった。何かを支えるとき、2つの支点から3つの支点に変わっただけで大きく安定感は増す。それは野球チームにも同じことは言えるはずだ。

　鈴木のブレークも引き出した同学年トリオ。それぞれ異なる特徴を持つ3人からは新たな時代の到来を感じさせる。