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リオ18人枠を外れても「プラスに」。
中谷進之介20歳、再び燃える反骨心。 

text by

安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2016/07/13 11:00

リオ18人枠を外れても「プラスに」。中谷進之介20歳、再び燃える反骨心。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

ファーストステージ第11節・川崎フロンターレ戦でプロ初ゴールを決めるなど、中谷は急成長を遂げている。

U-17、U-20、そしてリオ落選と3度味わった落胆。

 だからこそ、名前が呼ばれなかったときの落胆は大きかった。すぐには受け入れることは難しかった。しかし、彼は「僕は小さい頃からこういう経験を沢山して来た人間だと思います」と語ったように、これまで味わって来た多くの経験が、彼を大きく一歩前に進めようとしている。

 一見、彼のこれまでのキャリアを見ると柏U-12から柏一筋で、年代別日本代表も、U-15日本代表からスタートし、U-16、U-19、U-22と順当に選出され続けて来たエリートに見える。

 だが、肝心のU-17、U-20が抜けている。この2つの年代は、FIFA主催のW杯がある年代だ。中谷はその予選であるAFC・U-16選手権、AFC・U-19選手権には出場している。だが、U-17W杯に出場するU-17日本代表からは落選し、U-20W杯に関しては、スタメンとして臨んだAFC・U-19選手権準々決勝の北朝鮮戦でPK戦の末に破れ、出場権を逃している。そして、今回のリオ五輪最終メンバーからの落選――。

「世界に出られるチャンスがこれまで3回あった中で、僕は一つも経験出来なかった。それは自分に何かしら足りない部分がある。そう思っています」

「人生で起こることすべてがプラスになると思う」

 気丈だった。彼は発表の翌日に行われた、J1リーグセカンドステージ開幕戦のアルビレックス新潟戦に先発フル出場。1-0の完封勝利に貢献したあと、ミックスゾーンでこう答えた。

「人生で起こることすべてがプラスになると思う。今は辛いと思いますが、結局長い目で見たら良かったと思うことが、人生で絶対にあると思うので、この経験をきちんと生かしたい」

【次ページ】 現実を受け入れた上で、見返してやるという気持ち。

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