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前田健太と新人の旋風。
新人王争い、最大のライバルは?
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2016/04/23 11:00
対戦相手の大物打者たちも前田の投球にここまでは舌を巻いている状態だ。
前田健太のライバルはストーリー以外にも?
率直にいって、これら大選手といますぐ比べられては、ストーリーには荷が重いだろう。現に、彼の本塁打量産ペースは第7戦以後、急激に落ちている。それでも13戦での8号到達は新人としては史上最速だし、もし18戦以内に9号を打てば、ジョージ・スコット(レッドソックス)が'66年に樹立した新人最短記録を、50年ぶりに更新することになる。
話が細かくなりすぎてしまったかもしれない。要するに、ストーリーは、新人王レースに挑む前田健太の最大のライバル、といいたかったのだ。
ストーリー以外にも強敵は多い。ナ・リーグ新人王本命の声が高かったドジャースの遊撃手コーリー・シーガー(21歳)はもちろんのこと、同僚の先発投手ロス・ストリップリング(26歳)、あるいはブルワーズの遊撃手オーランド・アーシア(21歳)やナショナルズの遊撃手トレイ・ターナー(22歳)なども、成績を上げてくる可能性がある。前田健太の活躍とともに、彼ら有望選手の動向からも眼を離さないでおきたい。