プレミアリーグの時間BACK NUMBER
誰もが口にする「ハードワーカー」。
岡崎慎司と「ストライカー」の距離。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2016/04/07 10:30
2トップのレスターで、1トップだったドイツ時代とは違う形を身につけつつある岡崎。その愛され度は変わらないままに。
吉田「優勝したら誰も何も言えないっしょ?」
プレミア優勝へと邁進するチームで2トップの1角を占める岡崎を、「日本サッカー史上でも最高の選手になりつつあるんじゃない? 優勝したら誰も何も言えないっしょ?」と評しているのは、冒頭のジョークで日本人記者を笑わせた後の吉田。
奇跡の実現へと最後の力走を見せるレスターの前線で、自らも目標の得点数二桁台へと近付けば、開幕8カ月間を通してイングランドで得た「ハードワーカー」という岡崎評は、ゴールという成果物が伴う、純然たる「ストライカー」へと変わっていくことだろう。
これは、プレミアでは実積のなかった「日本人アタッカー史上」では「日本史上最高」にも負けない名誉だ。レスターが大化けした今季の結末には、岡崎自身の“シンデレラ・ストーリー”にも、プレミア王者のストライカーと認められるエンディングを期待したい。