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一戦たりともスタメンは譲りたくない。
南野拓実が戦う2年連続2冠への道。
posted2016/02/26 10:40
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
AFC U-23選手権を準決勝まで戦い、そこからザルツブルクに戻った南野拓実は休む間もなくサッカー選手としての日常を過ごしている。
疲労がたまっていても不思議ではないが、南野はこう話していた。
「僕はカタールで90分試合をやっていましたし、問題はなくて。自分的にもけっこう動けているなと感じます」
2016年の最初の試合となったリーグのアドミラヴァッカー戦、国内カップのグラーツ戦、そしてリーグのリート戦と南野は立て続けにスタメンで出場していたが、2月20日のアルタッハ戦ではベンチで試合開始のホイッスルを聞いた。
ザルツブルクはラピド・ウィーンと勝ち点で並び、得失点差でかろうじて首位にいる。とはいえ、過去2シーズンとは比べものにならないほど苦しい戦いを強いられている。
昨年12月3日にツァイトラー監督が解任され、その後は暫定監督が指揮。そしてウインターブレイク中の12月28日に、かつてバルセロナやバレンシアでもプレーしたガルシアが監督に就任した。
南野はトップ下、左ウイング、右ウイングで起用。
だがガルシア新監督は、チームに確固たるスタイルをもたらせずにいる。
就任後初戦では中盤をダイヤモンド型にした4-4-2でスタートさせ、続く国内カップ戦では中盤を正三角形にした4-3-3へと変えた。
就任後、初めて敗戦したリートとの試合では中盤を逆三角形にした4-3-3で、アルタッハ戦では中盤がBOX型の4-4-2を採用した。
これまでザルツブルクは、ガルシア監督のもとで2試合続けて同じ布陣で戦ったことはない。
南野のポジションは1試合目ではトップ下でスタートして途中から左ウイングに、グラーツとのカップ戦ではトップ下、リエト戦では右ウイングでスタートした。そしてアルタッハ戦では、右MFで試合終了間際にピッチに立った。