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「僕にとって最高の瞬間は……」
五郎丸歩が振り返るワールドカップ。

posted2015/12/03 14:00

 
「僕にとって最高の瞬間は……」五郎丸歩が振り返るワールドカップ。<Number Web> photograph by Kazumi Kurigami

南アフリカ戦の歴史的勝利から2カ月半。主将・副主将の3人が一堂に会した。

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Kazumi Kurigami

 今年で34回目となるNumber MVP賞発表。1年間で最もスポーツファンを興奮させたアスリートに贈られるこの賞、過去5年間をふりかえると'10年の本田圭佑(サッカー)、'11年の澤穂希(サッカー)、'12年の内村航平(体操)、'13年の上原浩治(野球)、そして'14年の羽生結弦(フィギュアスケート)と、錚々たる顔ぶれが受賞してきた。

 それぞれサッカーW杯南アフリカ大会での大活躍、女子サッカーW杯ドイツ大会優勝と大会MVP受賞、ロンドン五輪での金メダル獲得、MLBワールドシリーズ制覇、ソチ五輪での金メダル獲得と、「世界で勝つ」ことが評価の絶対基準となってきた。

 そして今回、編集部の投票で満場一致の受賞を勝ち取ったのは、ラグビー日本代表。Number891号では、チームを代表して出席いただいたリーチ マイケル主将、五郎丸歩と堀江翔太の両副将の3人による「ナンバーMVP座談会」の模様を収録している。

「勝った」にとどまらない日本代表の功績。

 今もなお、南アフリカ撃破にはじまるW杯での快進撃の記憶は、色褪せないままだ。彼らはラグビーW杯の歴史を通じて初の「3勝を挙げながらのプール敗退」という“名誉の記録”も残している。

 しかし今回のラグビー日本代表の快挙が意味するところは、単に「勝った」というだけにとどまらない。

 ラグビーは試合を通じて身体をぶつけ合うコンタクトの局面が多く、個人個人の力の差が積もり積もって点差にあらわれるスポーツだ。一般に「番狂わせが少ない」と言われる要因もそこにある。身体が小さく、フィジカルに劣る日本人がラグビーで世界と渡り合うことは、かねがね不可能に近いことであるとさえ思われていた。

 そこに、今回のラグビー日本代表がもたらしたインパクトの核心がある。

【次ページ】 「日本人もコンタクトスポーツで世界に勝てる」

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