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「現役としての終わりは見えている」
本田圭佑が明かした真意とは?
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakuya Sugiyama
posted2015/08/20 12:30
現役フットボーラーだけでなく、ビジネスマンとしての顔も持つ本田圭佑は、青年実業家のような出で立ちでインタビューの場に現れた。
生き急ぐほど「スピード感」にこだわる理由。
“現役選手なのに”ではなく、“現役選手だからこそ”やれることがあるというのが本田流ということか。インタビューの中でも彼の口から「スピード感」という言葉が何度も出た。傍から見ると生き急いでいるようにも感じるくらいだが、なぜそこまでスピードにこだわるのだろうか?
「極端なことを言うと、人間いつ死ぬかもわからないわけじゃないですか。僕の中では大げさではなく、死ということも常に意識していて、だからこそスピード感にはすごくこだわりたい。もちろん、現役中に他の作業をするということのリスクは理解しています。まずはミランの10番として、そして日本代表選手として結果を出すことが最優先だというのは言うまでもありません」
「僕は尋常を超えた努力で証明したい」
ACミランは新監督ミハイロビッチのもと、大型補強を行なった。本田も激しいレギュラー争いにさらされている。今季初の公式戦となるイタリア杯3回戦(vs.ペルージャ)では、トップ下として先発し1ゴール1アシストと結果を残したが、セリエA開幕を控え予断を許さない。
「毎日のように、本田のライバルが移籍というような報道が出ていますね。もちろん、ライバルが増えることは僕にとって解決すべき大問題ですよ。でも、ミランのようなクラブにいれば、毎年そんな問題は起こって当然なわけです。本田圭佑はミランで定位置を奪えるのか? ベンチスタート、もしくはベンチスタートすら危ういのではないかと憶測している方もいると思います。でも、そんな人にこそ見ておいてくださいと言いたい。僕は尋常を超えた努力でそれを証明したいと思います」
確かに昨季のプレシーズンでも、本田はインザーギ監督の構想外と目されていた。だが、開幕から7試合で6ゴールとスタートダッシュに成功し、シーズンを通してもレギュラーとしてプレーした。インザーギのみならず、これまでどの監督の下でも本田は最終的に信頼を得てチームの中心として重用されてきている。数多くの監督の下で経験を積んできたからこそ、独自の基準で指揮官としての資質を見抜く“眼”を持っているはずだ。
では、日本代表のハリルホジッチ監督についてはどのような印象を抱いているのか。