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内田篤人の攻撃参加が徹底マークに。
シャルケ、CL第4節は手痛い敗戦。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2014/11/06 16:30
攻守で激しくやりあった内田篤人とナニ。昨季まではマンUで香川のチームメイトだったが、今季からスポルティングへと凱旋した。
スポルティングは内田の攻め上がりを徹底警戒。
前半36分のシーンのように複数の選手が上手く絡めばチャンスは作れるのだが、選手同士の距離が遠い場面が多く、チャンスは数えるほど。また、エースのフンテラールもこの試合では本調子ではなかったこともあり、決定的なシーンを作るのは容易ではなかった。
先週末のリーグ戦では右サイドを60m近くドリブルで運び、フンテラールへの素晴らしいアシストを見せた内田だったが、この試合ではシャルケの前線でボールが上手く収まらなかった。そして、内田の攻め上がりを相手が警戒していることを実感していた。
「僕が上がるとベンチがワーワー言っていたので……。この前の試合(リーグのアウクスブルク戦)のスカウティングもしていたんだと思いますけど、上がるとベンチがナニに『(マークを)つけ、つけ!』と言っていた。だから、チャンスは限られてくるなと思いましたけどね」
逆転された試合の流れを変えることはできず。
ホームのスポルティングがある程度攻勢に出てくるのは仕方がないにせよ、その中でシャルケは少ないチャンスを上手く活かして反撃をすることが出来なかった。
結局、1-1のまま迎えた後半7分にジェフェルソンのミドルシュートがゴールポストをかすめて決まり、スポルティングが逆転に成功。ホームサポーターも息を吹き返し、さらに攻勢を強めた。
そして後半27分、シャルケは左サイドを簡単にやぶられ、最後はファーサイドでフリーになっていたナニのゴールが決まり、1-3。これで試合の流れは決まった。
そのあとは両チームとも1点ずつを取り合い、シャルケは2-4で敗れた。3位スポルティングと勝ち点1差で2位に踏みとどまっているものの、次節はチェルシーとの対戦が控える。決勝トーナメント進出に向けて、楽観できる状況にはない。