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10年間でパの6球団が頂点に!?
オリックスが日本一なら大記録に。 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/09/11 10:40

10年間でパの6球団が頂点に!?オリックスが日本一なら大記録に。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

8月は4試合に登板し3勝1敗、防御率1.55を記録し、月間MVPに輝いたオリックスの金子千尋。FA権取得で移籍も囁かれるが、チームを日本一まで牽引できるか。

金田、王、イチローに並ぶアンタッチャブルレコードに?

 セ・パ両リーグあわせても、10年間で5球団が日本一になったのは、2リーグ制になった'50年以降の64年間でこの一度だけである。セ・リーグではそもそも阪神が日本一になったのが'85年の1回だけ、中日は'54年と'07年、DeNAは'60年と'98年の2回しかないので、「10年間で4球団が日本一になる」ことさえ至難の業と言っていい。

 話をパ・リーグに戻すと、過去10年間で日本一になっていないのはオリックスだけだ。もし今年オリックスが日本一になれば、史上空前の「10年間で6球団が日本一」を達成することになる。

 プロ野球界では、2度と破られないだろう記録を「アンタッチャブルレコード」と呼び、尊重している。通算記録では金田正一の400勝、王貞治の868本塁打、福本豊の1065盗塁などで、シーズン記録では昨年田中将大(ヤンキース)が楽天で達成した負けなしの24連勝、イチロー(ヤンキース)が日々更新している日米通算4000本以上の安打がそれに該当するが、もし今年パ・リーグが「10年間で6球団が日本一になる」を達成すれば、アンタッチャブルレコードと呼ばれる可能性がある。それほど達成が困難な記録なのである。

パで強さが際立つソフトバンクとオリックス。

 オリックスの今季成績を紹介しよう。

<チーム打撃成績>
◇打率.259(ソフトバンクの.285に次いで2位)
◇本塁打96(日本ハム105、西武104に次いで3位)
◇盗塁106(ソフトバンク114、日本ハム113に次いで3位)
◇犠打148(日本ハム153に次いで2位)

<チーム投手成績>
◇防御率2.91(ソフトバンク3.13を引き離して1位)
◇セーブ36(ソフトバンク36と並んで1位)
◇ホールドポイント115(ソフトバンク140、日本ハム128に次いで3位)
◇完投9(楽天9と並んで1位)

<勝敗>
1位 ソフトバンク 73勝48敗、勝率.603、――
2位 オリックス  69勝52敗、勝率.570、4ゲーム差
3位 日本ハム   61勝59敗、勝率.508、11.5ゲーム差

 得失点差はソフトバンクが+113、オリックスが+100、日本ハムが+14だから、あらゆる面でソフトバンクとオリックスが飛び抜けていることがわかる。

【次ページ】 選手の出入りが多く開幕前の見通しは不透明だった。

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