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「今夏の補強予算に上限なし」
マンUファンハール新体制は盤石か。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2014/07/25 10:40

「今夏の補強予算に上限なし」マンUファンハール新体制は盤石か。<Number Web> photograph by AFLO

7月17日監督就任会見に臨んだファンハール監督(左)とクラブのレジェンドであり現理事のボビー・チャールトン。

香川真司を中央で起用できれば一石二鳥だが……。

 オランダ人指揮官が4-3-3を基本とするのであれば、中央の人材不足は尚更深刻になる。3トップのアウトサイドをルーニー、マタ、アドナン・ヤヌセイらと争う香川真司を中央で起用できれば、当人にとっても出場機会が増えて一石二鳥。だが、3センターの一角に回った場合の香川は、昨季も守備力の不足が目立つ状態だった。

 ルーニーを常時MFとして使う手はあるが、28 歳でのコンバートにはキャプテン指名という「褒美」を添えても首を縦には振らないのではないだろうか。ビルバオからアンデル・エレーラという攻守のリンク役を獲得してはいるが、前述のブリントや、攻守万能なアルトゥーロ・ビダル(ユベントス)といったクラスの獲得が必須だ。

「予算に上限は設けていない」

 幸いマンUのフロントは、ショーとエレーラの獲得に合わせて95億円以上を費やした後でも「ご遠慮なく」と新監督に補強を奨励しているらしい。移籍交渉担当であるエド・ウッドワード副会長も、MUTVで「予算に上限は設けていない」とまで言っている。

 だがこれは、経営陣がCL復帰を意味するトップ4返り咲きに必死な証拠でもある。だからこそ、アヤックスを率いてCL優勝を成し遂げ、バルセロナとバイエルンでも監督を歴任した大物監督が、「長期展望」の看板を掲げていたはずのマンUに迎えられた。

 ファンハールがやって来た“ナンバー1クラブ”は、いまやマンCやチェルシーと同様、新監督に即座の成功が求められるクラブなのだ。

 ファンハール就任で「優勝候補の一角」を自負して意気揚がるマンUは、アメリカ遠征で本格的なプレシーズンを開始。63歳で開幕を迎える名将でさえ、結果次第では3年契約の満了が怪しい、典型的「プレミア強豪の一角」としての'14-'15シーズンが始まろうとしている。

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