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ウリエが語るW杯の戦術的トレンド。
2人のストライカーと、「暑さ」が鍵?
text by
田村修一Shuichi Tamura
photograph byShuichi Tamura
posted2014/06/18 16:30
フランス代表、リバプールなどの監督を歴任し、リヨンではリーグ・アン2連覇も達成したジェラール・ウリエ。
「ドイツが私の優勝候補だ」
――しかしあなたがさっき言ったように、ブラジルでは暑さが大きな要素になるので、スピードは制約を受ける。
「思うに疲弊するチームは出てくるだろうし、暑さのために自分たちのプレーを100%出し尽くせないチームもでてくるだろう。ブラジルやアルゼンチン、チリといった南米のチームは、環境に適応しながらより力を発揮しやすいように思う」
――南米勢に有利であり、優勝候補もヨーロッパの国よりも南米の国々であると言えますか?
「それはわからない。だがヨーロッパ勢ではドイツが私の優勝候補だ」
――スペインよりもですか?
「うーーん、わからない。スペインがEUROの2連覇に加えてワールドカップでも連覇を達成したら、素晴らしいの一言に尽きるが……」
――たしかに空前絶後です。
「昨年のコンフェデレーションズカップを見る限りはイタリアも良かったし、ブラジルはソリッドだった。他にはチリも印象深い。彼らの技術レベルもそうだし、ボールを支配するプレースタイルもだ。チリは前任のビエルサのもとで大きく進歩し、今もその力を維持し続けていて興味深い」
後編は19日に公開予定です。