「マヤはたまに、驚くほど単純なミスをする」

――逆に吉田選手の弱点や課題はどこでしょうか？

「簡単に言えば、集中力の欠如です。マヤはたまにこちらも驚いてしまうほど、単純なミスをするときがありました（笑）。その瞬間、瞬間、1秒、1秒の集中力をもっと高めていくこと、そして90分間片時も集中を切らさないことが最も重要な課題だと思います。

　特に、自分たちのチームよりも実力の劣る対戦相手に対して、そういったプレーをしてしまうときがありました。弱い相手というのは、ある意味では“罠”みたいなものにもなり得るのです。つまり油断をすることで、自分たちがミスをしてしまう。彼はたまに油断していると見受けられても仕方のないプレーをするので、とにかく集中し続けることが大事なのです。

　これは日本代表全体にも言えるかもしれません。本当に今後ワールドチャンピオンを目指していくのであれば、こうした集中力を養うことが必要です。強い相手でも弱い相手でも、同じ力を出せるようになるために」

本田と一緒に金沢に作ったサッカーグラウンド。

――最近は吉田選手とはどんなコミュニケーションを取っていますか？

「私の娘が最近イギリスに行って会ったみたいです。私はいつも電話で彼とコミュニケーションを取っています。何か聞きたいことがあれば、マヤもわたしにかけてきてくれます。日本では去年の5月、藤田俊哉の送別試合で私が来日した時に、マヤも出場していたので会いましたし、あとは11月には日本代表がベルギーでオランダ代表とベルギー代表と戦ったときにも彼と話をしました。

　私はマヤの功績を称えて、日本で彼のサッカーグラウンドを作りたいというプランも考えています。すでにホンダは我々とともに金沢で“クライフコート”というサッカーグラウンドを作りました。同じ形になるかはわかりませんが、マヤともいろんなプランを考えています。例えば彼の故郷の長崎に作ることも良いでしょうし、まだ計画の段階なので、何かが決まり次第また発表させていただきます」

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