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ドバイの3GIと高松宮記念を総展望。
3年前の再現、そして“王”の後継は?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKYODO
posted2014/03/29 08:00
27日、メイダン競馬場で軽快な動きを見せたジャスタウェイ。ドバイでもその堅実な末脚を見せることができるだろうか。
シーマクラシックにはジャパンカップの1、2着馬が参戦。
日本時間30日午前2時17分発走予定のドバイシーマクラシック(芝2410m)には、ジェンティルドンナとデニムアンドルビーという2頭の大和撫子が参戦する。昨年のジャパンカップの1、2着馬だ。
しかし、ワールドカップに回ると見られていた昨年のブリーダーズカップターフ優勝馬マジシャンがこちらに回ってきて、一気に相手が強化されてしまった。しかも、ジェンティルドンナ(牝5歳、父ディープインパクト、栗東・石坂正厩舎)は年明け初戦の京都記念で6着だったし、デニムアンドルビー(牝4歳、父ディープインパクト、栗東・角居勝彦厩舎)はジャパンカップ以来の実戦と、臨戦過程はパーフェクトとは言えない。
厳しい材料はあるが、勝者にふさわしい能力の持ち主であることは間違いない。牝馬は気持ちで走るだけに、期待して見守りたい。
ベルシャ、タルマエで2011年の再現をめざす。
日本時間30日午前3時5分発走予定のメインレース、ドバイワールドカップ(オールウェザー2000m)には、ベルシャザールとホッコータルマエが出走する。
ベルシャザール(牡6歳、父キングカメハメハ、栗東・松田国英厩舎)は昨年のジャパンカップダートを勝ち、今年のフェブラリーステークスでも3着。ローテーションといい、芝でレース経験のあることといい、2011年に2着だったトランセンドにイメージが重なる。ホッコータルマエ(牡5歳、父キングカメハメハ、栗東・西浦勝一厩舎)は、ベルシャザールが勝ったジャパンカップダートで3着になったあと、東京大賞典、川崎記念を連勝し、フェブラリーで2着。脚質は異なるが、得意分野などからスマートファルコンのような感じがする。
オールウェザーのタペタでは、普段芝で走っている馬が好走する傾向があるが、ベルシャザールはオルフェーヴルが勝ったダービーで3着になったこともある両刀遣いだ。
前述のマジシャンがシーマクラシックに行ってくれたぶん、チャンスが大きくなった。東日本大震災のすぐあと、ヴィクトワールピサとトランセンドによる日本馬のワンツーフィニッシュで人々に勇気を与えた2011年の再現も十分あり得るのではないか。
これら3つのGIに先立ち、日本時間の29日午後10時10分発走予定のゴドルフィンマイル(オールウェザー1600m、GII)にはブライトライン(牡5歳、父フジキセキ、栗東・鮫島一歩厩舎)が出走する。こちらも、ダートのトップホースでありがながら芝の重賞勝ちもあるというオールウェザー向きの馬だ。