育成ドラフトで獲得したヤクルト・北野の俊足は要注目。

　【C】に該当するのが、育成ドラフトでヤクルトに入団した北野である。ヤクルトの外野陣は今のところ青木以外は新外国人のバレンティン、飯原誉士、武内晋一、福地寿樹、松元ユウイチが残り2つの定位置を争っている状態。北野は育成ドラフトでの入団だが、走攻守の3拍子が揃い、とくに脚力は俊足揃いのヤクルトの中でも上位に入るほど。昨年秋に行われた明治神宮大会での各塁到達は次の通りである（俊足の基準は「一塁到達4.29秒未満、二塁到達8.29秒未満、三塁到達12.29秒未満」。[ ]内数字は打席、単位は秒）。

    ◇環太平洋大戦 　[1] 遊ゴロ3.98、[2] 左前打4.02、[3] 投ゴロ3.99
    ◇龍谷大戦 　[1] 二ゴロ3.85、[2] 二塁打7.51（2塁憤死）、[3] 右前打4.28、[4] 二ゴロ3.99
    ◇早大戦 　[2] 中前打4.11、[4] バント安打3.58

　猛烈に速いタイムばかりである。クリーンヒットで4.02～4.28秒はちょっと信じられない。松本哲也（巨人）に酷似したプレースタイルはヤクルトのチームカラーにも合っていて、【C】の条件にもぴったり合っているので有力候補に推したい。

新人離れした能力を持つ巨人・澤村が大本命。

　【D】の「先発タイプ」は候補がたくさんいるが、順当ならここでも澤村が新人王争いのトップに立つだろう。ストレートの球威、スライダー、フォークボールのキレとコントロール、そして打者の内角を突く勝負度胸とコントロールは新人選手の中では飛び抜けている。

　大野（中日）は昨年秋のリーグ戦全休の原因になった左肩故障の治り具合が不明なので無印。榎田（阪神）は、最近の阪神上位指名選手の低調がやはり引っかかって伏兵止まりにした。以上のことからセ・リーグ新人王は次のように予想した。

＜本命＞　澤村拓一（巨人）
＜対抗＞　北野洸貴（ヤクルト）
＜伏兵＞　筒香嘉智（横浜）
                榎田大樹（阪神）

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