Number Do MoreBACK NUMBER
<私とラン> 市民ランナー・三浦美佐子 「走るきっかけは“不純な動機”から」
text by
松山梢Kozue Matsuyama
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2011/01/13 06:00
走る目的もスタイルも、それぞれに異なる大人たち。
「Number」が初めて一冊まるごと“Doスポーツ”を特集した「Number Do」では、連続インタビュー企画「私とラン」で、彼らの「走る」を覗いてみました。
Number Webでは、雑誌未収録部分も掲載した「私とラン」特別編を公開。
第10回は、毎朝4キロ走ってから銀行に出社するという三浦美佐子さんに
「ラン」について語っていただきました。
初めて走ったのは10年前のホノルルマラソン。「ハワイに行きたい」という不純な動機だったので、ほとんど練習せずジョギング程度で出場してしまいました。案の定結果はボロボロ。あまりに辛くて「二度と走らない!」と心に誓ったんです。
でも不思議なもので、時間が経つと「もっと走れるかも」という根拠のない自信が湧いてくるんですよね。2007年の東京マラソンに出場したのですが、またも練習不足のため6時間でやっとゴールできるレベル。本当に辛い思いをしたので、しばらくは走ることから離れていました。でもしばらくするとまた「今度はもしかして?」という思いがムクムクと湧いてきて……(笑)。
今の目標は100kmマラソンでサブ10を達成すること。
それからは自分なりに本腰を入れて練習して、2008年のホノルルマラソンに再チャレンジしたんです。そうしたらタイムが4時間50分に縮まって、「ちゃんと練習するとタイムが縮まる」ことを実感し、ぼんやりしていた「もっとできる」という思いが確信に変わりました。
自己流の練習では限界があると感じ、すぐにマラソンチームに参加。1カ月後に出場したフルマラソンでは約1時間もタイムを縮め、3時間44分でゴールすることができたんです。もうそれからはマラソンの虜。あれほど練習が嫌いだった私が、今では月間300km走り込み、2カ月半でシューズ1足履きつぶしてしまうほどに。一緒に練習し、励まし合う仲間がいることでここまで変われるとは、自分でも驚きでした。
今の目標は100kmマラソンでサブ10を達成すること、そしてチームのメンバーみんなで国際レースに出場すること! さらに個人的には、いつかゴールで感動してみたい。何度走っても、「やっと終われるー」としか思ったことがないので、いつかは感動の涙を流してみたいです。
◇ ◇ ◇
◆三浦美佐子さんへのQ&A
41歳、東京都出身。銀行員。
Q1 走りはじめたきっかけは?
ハワイに行くついでに、軽い気持ちでホノルルマラソンに参加。
Q2 どのくらいの頻度で走っていますか?
6~7回/週
Q3 走る日のタイムスケジュールは?
5:20に起床し4キロ走ってから出社。仕事が終わってからは10~15キロ走っています。
Q4 お気に入りのコースは?
皇居、外苑、多摩川など。2週間に1度は高尾山にトレイルランへ。
Q5 はいているシューズは?
アディダスのアディゼロJapan。
Q6 走るときに聴く音楽は?
聴きません。集中しすぎて走り過ぎてしまうことも。
Q7 今までのベストタイムは?
03:30:00(フル)/11:17:00(100km)