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ドルトムントを去るゲッツェは、
“バイエルンのメッシ”になれるか!?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAP/AFLO
posted2013/05/03 08:02
CL準決勝ではゲッツェのバイエルン移籍報道の影響もなく、ドルトムントはレアル・マドリーを2試合トータルで4-3で下し、決勝進出を決めた。バイエルンもバルセロナを合計7-0で下し、ドイツ勢同士のCL決勝が実現した。
ドイツ代表でCFへの適性を発揮したゲッツェだが……。
となると、気になるのは来シーズンからバイエルンの指揮を執るグアルディオラが、ゲッツェをどのように起用するのかについてだ。
『キッカー』誌は、現在のドルトムント同様にトップ下の位置での起用の他に、センターフォワードでの起用の可能性も示唆している。そう、バルセロナのメッシと同じように。
実は、ゲッツェはドイツ代表では一足早く、センターフォワードの位置でプレーしている。3月22日のカザフスタンとのアウェーゲーム、3月26日の同じくカザフスタンとのホームゲームで4-2-3-1のセンターフォワードとしてプレーして、各試合で1ゴールずつ決めているのだ。
もちろん、ゴールだけではなかった。ゲッツェが中盤に降りることで、W杯得点王である右MFのミュラー、ボランチのシュバインシュタイガーやケディラがそのスペースに飛び込んでゴールを奪ったり、決定機に絡んだりしていた。この2試合はカザフスタンという格下のチームとの対戦だったとはいえ、すでにゲッツェにセンターフォワードの適性があることはわかっている。
「ドイツ代表史上最高の選手」は新天地でどう変わるか?
もっとも、ゲッツェはレアルのロナウドにあこがれており、以前より練習後は居残りでドリブルの練習にひたすら汗を流すなど、サイドのポジションでの起用を望んでいるとも言われている。
『キッカー』誌にかぎらず、多くのドイツメディアは「新たなメッシ」という表現で、ゲッツェのセンターフォワード起用を望んでいるようだが、果たしてどうなるか。
先日のレアルとのCL準決勝セカンドレグでゲッツェが左太ももの裏の肉離れを患ったため、5月4日のリーグ戦でドルトムントの一員としてゲッツェがバイエルンに挑む試合はお預けとなった。
あるとすれば、5月25日。
そう今季のCL決勝の舞台である。