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今季もニューヒロイン候補が花盛り!
女子ゴルフ、開幕戦から見えた傾向。
text by
月橋文美Ayami Tsukihashi
photograph byKyodo News
posted2013/03/14 10:32
9歳から坂田塾でゴルフを始めたという山村彩恵は身長155センチという“小さな飛ばし屋”。20歳ながら物怖じしない性格で、今季初優勝も期待される。
今季にかける思いが特に強い、横峯さくらの奮闘。
最終日の優勝争いは、森田理香子と横峯さくらのプレーオフに。
一昨年6月のリゾートトラストレディス以来優勝から見離されている横峯は、いつになく気合満点のプレーを展開し、3打差3位から66。1打差2位から出た森田は、終盤でその横峯に追いつき、68。いずれも今季、4年ぶりの日本人賞金女王候補と期待される存在だけに、テレビ視聴率も昨年9月の公式戦・日本女子オープン以来の9パーセント超えを記録したほどの注目を集めた。
1ホール目、同じような距離のバーディーチャンスにつけた2人。
先に打った横峯の5メートルのパットがカップをすり抜けると、森田は「絶対に決める。入る。そう思って、強い気持ちで打ちました」と4メートルを沈め、2013シーズン最初の優勝カップを手に。
「いつも(師匠の)岡本(綾子)さんに“勝負はバック9”と言われてる。焦りはなかった。(今の自分のショットは)曲がらない、って思える自分がいて、その自信が大きかったんじゃないかと思う。なんか落ち着いてました」と語り、昨年9月のツアー2勝目では泣きどおしだったグリーン上の優勝インタビューでも「泣き虫って言われてるし、あんまり泣いてばっかりだとかっこよくないんで。今日はこうやって笑って終われてよかったと思います」と、精神面での成長ぶりを垣間見せた。
「全英リコー女子オープンにどうしても出たい!」
「所属先の大会でもある全英リコー女子オープン(8月1~4日、英国、セントアンドリューズ・オールドC)に、どうしても出たい。去年の自分ではまだ早いと思ってたけど、今年の自分は、もう全英に行ってもいいんじゃないかと。……賞金女王もやるからにはやらなきゃいけないと思ってる。岡本さんからの課題をクリアしていけば夢じゃないと思うし。あと35試合、死にものぐるいでやっていきます」と森田。
抜群の飛距離に、シーズンオフはソフトボールチームに居候してのハードトレーニングを重ね、スタミナも十分。4日間競技が9試合に急増した今季は、ますます逞しい姿をアピールしていくことだろう。