ゴルフPRESSBACK NUMBER
今季もニューヒロイン候補が花盛り!
女子ゴルフ、開幕戦から見えた傾向。
text by
月橋文美Ayami Tsukihashi
photograph byKyodo News
posted2013/03/14 10:32
9歳から坂田塾でゴルフを始めたという山村彩恵は身長155センチという“小さな飛ばし屋”。20歳ながら物怖じしない性格で、今季初優勝も期待される。
木戸、表、宮里美香、全美貞……多士済々の今季。
また、開幕から好調ぶりを印象づけたのは、森田、横峯だけではない。
大会2日目に単独首位を奪い、最終日の1番ホールで最後にティーオフしたのは木戸愛。昨年7月のツアー初V以来すっかり人気者になったが、この1月には英会話本を片手に単身で渡米し、フロリダ州のゲーリー・ギルクリスト・アカデミーに“ゴルフ留学”。世界ランク1位のヤニ・ツェン(台湾)、同5位のフォン・シャンシャン(中国)らと練習、食事をともにして、課題とする小技を強化しながら「片言の英語でですが2人といろいろな話もできて、技術だけでなく精神面での収穫も大きかった」と、期待以上の成果を得た様子だ。
最終日前半、8番ホールまでに6バーディーを奪い、一時は首位を走ったベテラン・表純子も存在感をアピール。「新ボールの転がりがよくて、自分でも驚くほどパットが入った」。森田と同じ綾子門下生だが「(門下で)一番いい状態でシーズンに入ったのは表。彼女が後輩達を引っ張っていってほしいな」という師匠・岡本の期待に見事に応えて初戦を終えている。
このほか、日本ツアーにスポット参戦の宮里美香も、用品契約を一新してますますの手ごたえを口に。肩の故障から復帰の大山志保も、最終日の67に復調ぶりをにじませた。昨年の賞金女王・全美貞、アン・ソンジュ、李知姫らも、まずまずのシーズンインを見せ、さらに水面下では魅惑の飛ばし屋ルーキー・渡邉彩香が300ヤード超えのビッグドライブを披露。予選落ちに終わったが、2月のグアム知事杯で優勝を飾った辻梨恵や日本女子アマ連覇の比嘉真美子ら、ニューヒロイン候補も目白押しだ。
森田と同様の期待がかかる服部真夕や、昨年賞金ランク2位のイ・ボミ、同5位の佐伯三貴も、賞金女王候補。成田美寿々、野村敏京ら爆発力のある若手のブレークも期待される。一方、諸見里しのぶ、原江里菜、不動裕理らの久々のVも心待ちだ。
11月までの9カ月、ほぼ毎週、休みなく続く戦いには、どんな結末が待っているのだろう。