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スペイン全土で“ペップショック”!!
バイエルン監督に電撃就任の激震。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byAFLO
posted2013/01/18 11:25
FIFA最優秀監督賞の表彰会場にて(結局、受賞者はデルボスケ監督だったが)。「来季は再び監督業に戻る」と宣言したグアルディオラだが、この時点ではマンチェスター・シティが最有力視されていた。
「ペップは嘘をついたのか?」
ひとつ目に関しては「なぜペップサイドは嘘をついたのか」という、記者たちの悔しさが表れている。
というのも、彼は1月7日のFIFAバロンドール授賞式の際、記者たちに「まだ決めていない」と明言していたからだ。誰もがそれを信じた。彼はこれから机の上におかれたオファーを吟味するのだろうと。実際、メディアもファンも、この時期の就任決定発表は想像すらしていなかった。スクープできなかった悔しさは、報道にも表れている。
2つ目は、なぜプレミアではなくブンデスか、というものだ。近年レベルは上がっているものの、ブンデスは2大リーグと比べると今も大きく下にあるというのがスペインでの一般的な見方だ。
『プレミアなら分かるが、何故ドイツに』
『キャリアダウンでは』
そんな思いが、街行くファンの言葉にも、報道のトーンにも表れていた。
バルセロナでは単年契約で、バイエルンでは3年契約って!?
プレミアはスペイン人選手も多くTV放送も多いので、スペインにとっても身近なリーグだということもある。ちなみに前述のスポルト紙アンケートでは、3割に及ぶ人が「ペップは間違った決断をした」と答えている。
そして最後は、なぜ3年も契約をしたのか、ということ。
ここにはバルセロニスタの感情が如実に表れている。ほとんどの人は、ペップがバルサを去ったことは、ひとときのお別れとしか捉えていないのだ。ペップはいつかカンプノウのベンチに帰ってくる。今でも心のどこかで期待している。
しかし、この3年契約により、それはしばらくの間叶わない夢になった。なんでバルサの時は1年更新だったのに、3年なのか……。そんな儚い悲しさである。
その他にも話題はつきない。