日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER
なぜ、ザックはメンバーを固定する?
2013年も「耐える力」が鍵になる!
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2012/12/24 08:02
2012年のザックジャパンの戦績は8勝2敗2引き分け。2月のW杯3次予選ウズベキスタン戦は、ホームでの唯一の敗戦となった。
「いったん沈み込まないと、高くジャンプできない」
ホッフェンハイムの宇佐美やウィガンの宮市などに対する指揮官の期待は、言うまでもなく高い。現在、彼らは出場機会をあまり得られていないが、ここで腐ることなく、何をやるか、何を得るかである。それを本田や長谷部、そして細貝たちが身をもって教えてくれている。壁を乗り越えたことで彼らはまた一歩、成長の階段をのぼったのだから。
先日、元日本サッカー協会の技術委員長で現在、岡田武史監督のもとで中国・杭州緑城のヘッドコーチを務める小野剛に会った。そのときに教えてもらった岡田の口癖が頭に浮かんだ。
「いったん沈み込まないと、高くジャンプできない」――。
つまり、高く飛ぼうと思ったら、力を溜めなければならない。ケガ、控え、不調といった負の状況に耐え前に進もうともがくことで、それを高く飛ぶためのエネルギーにするのだ、と。
ザックジャパンの「耐」というキーワードはきっと2013年も続く。若手に向けられたキーワードとして。