日本代表、2010年への旅BACK NUMBER

高地順化の成功で初戦勝利の日本。
低地のオランダ戦に新たな課題。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byNaoki Nakanishi/JMPA

posted2010/06/18 11:15

高地順化の成功で初戦勝利の日本。低地のオランダ戦に新たな課題。<Number Web> photograph by Naoki Nakanishi/JMPA

南アでのベースキャンプ地ジョージでウォームアップする日本代表。先頭には本田と長友

初戦にピークを合わせた日本。この先はどうする?

 高地順化に成功し、疲労回復を経てカメルーン戦に合わせてコンディションをピークに持っていったことが、カメルーン戦に勝利したひとつの要因であることは間違いない。だが、初戦のカメルーン戦から逆算して、コンディションのピークを持っていったのだとしたら、問題はここからである。

 日本は2戦目に標高約0mのダーバンで優勝候補のオランダと対戦する。日本のキャンプ地のジョージはカメルーン戦以降、すっかり冷え込んで冬の気配を強めている。一方、インド洋に面したダーバンは連日、気温20度を超えており、そのうえキックオフ時間は午後1時30分という条件。暑さのなかでの消耗戦が予想されるだけに、寒暖差への対応なども求められてくる。

 指揮官は初戦でイエローカードを1枚受けている阿部勇樹を控えに回すことも考えている様子。消耗戦となれば体力的なダメージを強く受けることになり、再び高地での試合となる第3戦のデンマークも視野に入れてメンバーを選んでいかなければならなくなる。ただ、ケガで出遅れていた中村俊輔や玉田圭司、内田篤人らがチームより少し遅れてコンディションを上げてきているのは日本にとって好材料だろう。

 状態のいい選手をうまくチョイスしながら総力戦で残り2試合を乗り切っていくことが、グループリーグ突破のカギを握る。

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