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'10年日本一、'11年最下位のロッテ。
見事に復活して現在首位にある理由。 

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氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

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photograph byKyodo News

posted2012/07/02 12:40

'10年日本一、'11年最下位のロッテ。見事に復活して現在首位にある理由。<Number Web> photograph by Kyodo News

7月1日の対オリックス戦で決勝打を放ったロッテ角中勝也。今季交流戦では首位打者となる打率3割4分9厘を記録している。

首位打者を競う角中の活躍は、ただの勢いではない!?

 6月29日の第1戦、ロッテは3回表に3点を先制。幸先は良かったが、追加点を挙げられないでいると、終盤に同点に追いつかれ、引き分けに持ち込まれた。同30日の第2戦はオリックスの先発・寺原の前に手も足も出なかった。

 そして、7月1日の3戦目。

 1-1の同点の6回表、1死満塁で適時打を放ったのが、角中だった。

 オリックスは左打者の対策として、左腕・吉野誠をつぎ込んできたのだが、角中は打ち返した。

 この対戦には伏線があったと、角中はこう振り返っている。

「1戦目に同じような場面で抑えられていた。だから、この打席は、抑えられた球を狙っていこうと思っていました。シュート系のストレートだと思いますが、しっかり打てたと思います」

 ペナントレースという長丁場の中では当然ながら打てない時がある。反省を繰り返しながら、それをいかにしてプラスに転じていくか。3戦目で角中が決勝打を放ったことは、これまでの彼の好成績がただの勢いではなかったことを証明したものだった。

 西村徳文監督も、角中の活躍を称賛している。

「左右を苦にせずにコンスタントに打ってくれている。左バッターとして評価できるところでしょうね。首位打者を争っていますけど、まだ、意識するような時期じゃない。角中も気にしていないと思う。ここまでの活躍は非常に素晴らしいものがある」

「年齢も近くて仲がいいというのもあるし、いい刺激になっている」

 角中が台頭してくるまでレギュラーを張ってきた選手たちも、定位置奪取に必死だ。

 第1戦でスタメン出場も2戦目はベンチスタート、3戦目にスタメン復帰し1安打を放った清田はこう語る。

「角中が打っているんで、自分も打たなきゃって気持ちはありますね。みんな年齢も近くて仲がいいというのもあるし、いい刺激にはなっています。それぞれ持ち味がありますけど、自分は人より打球が飛ぶんで、そこをアピールしていきたい。今日は1安打が最後に出てほっとしたのはありますけど、自分としてはヒット以外の打席も悪くなかった。長丁場で考えているので、良いスイングができるようになってきている」

【次ページ】 衝撃的なデビューを果たした荻野は、いまだ苦境の中に。

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