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さよなら、グアルディオラ監督!
国王杯決勝に見た愛弟子たちの激走。 

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豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byREUTERS/AFLO

posted2012/05/28 15:00

さよなら、グアルディオラ監督!国王杯決勝に見た愛弟子たちの激走。<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

スペイン国王杯決勝の翌日。ホームスタジアムであるカンプノウで開かれた優勝セレモニーでのグアルディオラ監督。スタンドを埋め尽くしたファンに、バルサの監督として最後のタイトルとなる国王杯優勝を報告した。

負傷離脱しているアビダルとビジャのためにも……。

 決勝の主役をひとり挙げるのであれば、それは2得点を決めたペドロということになるだろう。彼には、なんとしてもこの試合に勝たなければならない多くの理由があった。

 ピケと同じく、ペドロはグアルディオラ就任以降、急成長をみせた選手だ。

 不安の声もある中、グアルディオラは1年目から彼らやブスケッツを主力として定着させる。自身を大きく成長させてくれたグアルディオラを送り出そうという気持ちは強かったのだ。

 また、病気や怪我で離脱している選手たちのためでもあった。

「離脱しているアビダルとビジャのためにも、このカップは勝ち取らなければならなかった」

 アビダルは手術により長期離脱となり、ビジャは結局復帰することはできず、EURO2012には間に合わなかった。

この試合でのペドロは、鉄砲玉のようなかつての勢いが蘇っていた。

 アビダルやビジャと同じく、彼自身も今季は苦しんだ。

 度重なる負傷によりコンディションが安定しなかった。鉄砲玉のように飛び込んでいくかつての勢いは見られず、必然的に出場機会も減った。

 グアルディオラは決勝後、「今季、ペドロをあまり起用してやることができなかったのは悪かった。彼は私と一緒にスタートした最高の選手だから」と、彼を気遣うコメントをしている。

 決勝の2日後にはEURO2012のメンバー発表も控えており、何かをやらなければという気持ちは強かったのだろう。この試合でのペドロのプレーは、かつての勢いが戻ったかのようだった。

 そして5月27日、デルボスケはEUROに挑む23人の名前を発表。その中にはしっかりとペドロの名もあった。本人だけでなく、恩師ともいえるグアルディオラ、そして苦しいシーズンを共に味わったビジャもその一報を喜んだはずだ。

【次ページ】 「心配することはない。バルサはこれからも勝ち続ける」

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