欧州CL通信BACK NUMBER
第1レグを落としたバルサとレアル。
CL準決勝第2レグに待ち受ける罠。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byChelsea FC via Getty Images
posted2012/04/24 10:31
チェルシーの暫定監督ディマッテオ(写真右)は、興奮を抑えきれない面持ちで試合後に「バルセロナと戦うには少しだけ運も必要になる。もちろん、第2レグでも引き分けだけを考えて臨むつもりはない」と語った。一方のグアルディオラは「今日のチェルシーの守備は素晴らしかった。ただ、私たちにはゴール前での運が足りなかった」と淡々としたコメントを残した。
決勝戦の展開をも左右するイエローカード。
ただし、明るい材料がないわけではない。カンプノウでのクラシコ勝利だ。
グアルディオラのバルサに90分間で初めて完勝した上、リーガ優勝を実質決めたことで、選手の士気は高まった。精神的・肉体的疲労が残っているのは間違いないが、10年ぶりのCL決勝戦に進む自信はたっぷり持っているはずだ。
最後に、マドリー対バイエルンで注目すべき点をもうひとつ。
レフェリーが出すイエローカードである。
今回1枚もらったら決勝戦に出られなくなる選手が、前者ではシャビ・アロンソ、セルヒオ・ラモス、コエントラン、イグアインの4人。後者ではボアテンク、アラバ、ルイス・グスタボ、ミュラー、クロース、ラーム、バドシュトゥバーの7人。
どちらの側にも絶対的な主力選手の名前が挙がっている。
それゆえ、この一戦は今季の欧州王座の行方を占う上でも重要だ。