横浜ファンよ！　いまこそ'98年の熱狂を思い出せ！

　この開幕戦は球団からのメッセージだ。

　'98年組を起用したことも含め、DeNAがこれからどういう球団を作っていくか、という並々ならぬ決意表明のメッセージだ。

　その思いを受け取った人は少なくない。4月3日からの中日3連戦のチケットは1塁側がほぼ完売。残りのチケットは3塁側の席に若干の残りがある程度。平日のナイターで異例ともいえるこの売れ行きは、ここまでの球団の計らいへの評価、そして新チームに期待するファンの返礼ともいえる。

　チームが、球団がやる気を見せてくれている。これ、当り前なんだが、すごいことだ。

　とはいえ、完全に変わった！　優勝だ！　DeNAバンザイ！とは簡単に行くわけがない。

　正直言って、シーズンを勝てるような力もあるわけじゃなし。今年もダントツ最下位候補。新聞の予想を見れば6位、6位、6位、5位、6位である（今年はひとりだけ4位をみつけた）。で、多分その通りに負ける。蓋を開けてみてヘッポコチームにガッカリ球団になっている可能性だって十分にある。

　だけど、やっと、舞台に戻ってこれた気がする。

　長かった。

　帰りの京浜東北線の中までカモンローズビクトリーをエンドレスで唄い続けた。

　断絶したかに思えた、あの時の熱狂のカケラはまだ残っているか。

　横浜ファンの人たち。

　やっと、開幕だ。