MLB東奔西走BACK NUMBER
青木宣親と川崎宗則が打つ布石。
メジャー移籍新時代は始まるのか?
text by
菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi
photograph byNaoya Sanuki
posted2012/01/23 10:30
WBCのプレー中、イチローと言葉を交わす青木宣親。メジャーで数々の伝説を作ったイチローの後に続けるか?
青木と川崎は日本人野手として新時代を切り開けるか?
これを打開するにはどうすべきなのか。
やはり過去の日本人投手たちが歩んできたように、今後メジャー入りを目指す野手たちが苦労を惜しまずに“ゼロからのスタート”に挑むしかない。
今回の青木と川崎は、その先導者と位置づけられることになるかもしれない。
まずは彼らがチームを驚かすような活躍を見せることで、少しずつ評価を変えていくしかない。そして彼らに続く、統一球を克服した次世代の日本人選手がメジャーに移籍するようになってくれば、必ず日本人野手の評価も変わってくると信じている。
「メジャーに入るのが目的ではなく、メジャーで活躍するのが目的です」
ポスティング制度によるメジャー挑戦を明らかにした昨年の記者会見で、青木はこう話した。すべての日本人野手の気持ちを代弁しているだろう。しかし、現在の評価の中で、しばらくは日本人野手に先発の座を確約してくれるチームは現れないような気がする。
今回、青木と川崎両選手がしたように、まずはどんな条件であろうとメジャーと契約し、そこから自分の力で道を切り開いていくしかないのだ。とにもかくにも過酷な挑戦と知りながらメジャー入りを決めた2選手に心からのエールを送りたい。