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<五輪代表連続インタビュー#4> MF・山田直輝 「まったく納得はしていません」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byToshiya Kondo

posted2011/12/28 10:32

<五輪代表連続インタビュー#4> MF・山田直輝 「まったく納得はしていません」<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

11月下旬のシリア戦で大いに活躍した山田。「僕自身はまだすごくギャップを感じている。もう少し時間を使って試合に出られれば、もっともっと良いパフォーマンスになると思う」と試合後に語った

代表に招集されてもトップ下には似たタイプの東慶悟が。

 9月からはロンドン五輪最終予選がスタートした。山田は、ロンドン五輪を「サッカー人生で非常に大事な大会」と位置づけている。だが、これまで合宿や海外遠征などに招集されても、なかなかレギュラーポジションをつかめなかった。

――8月のエジプト戦ではひさしぶりに代表に招集されたが、トップ下には似たタイプの東慶悟(大宮)がいる。チーム内での自分のポジションをどう捉えていた?

「自分の状況もレギュラーを奪うのも、かなり厳しいと思っていました。アジア大会で優勝して、関さん(関塚隆監督)は、そのメンバーを軸にチームを作っていると思うんです。東はそのアジア大会のメンバーですからね。しかも、同い年で同じ埼玉のチームで同じポジション。当然、意識はしています。東は関さんの信頼も厚いと思うけど、五輪に出るためにはそのポジションを奪わないといけない。簡単ではないけど、やるしかないです」

試合に出られなくても腐らず、出番のその時を待ち続けた。

――乗り越えるべき壁の高さを感じたのが、マレーシア戦だった。

「そうですね。エジプト戦で結果を出したので、スタメンはともかく、途中からでも出場できるだろうと思っていたんです。あのときは出られなくて本当に悔しかった。当時はなんでだろうってものすごく考えました。試合で結果を出してアピールしてもこのチームじゃ出られないのかなって……。でも、そこで腐っても仕方ないので、だったらもっとうまくなるしかないなと切り替えてトレーニングメニューを増やしたりしました」

――それは具体的にはどんなメニュー?

「相手がいなくても個人でできることを考えたんですけど、例えば風呂上がりのストレッチを15分だったのを30分にするとか、練習前の筋トレの負荷を上げたり、小さなことですけど取り組むようになりました」

【次ページ】 清武と原口が抜けた後を、見事に埋めた大津と山田。

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