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カーリングの聖地は青森から札幌へ!?
専用競技場はソチへの布石となるか。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2010/03/17 10:30
バンクーバー五輪でカーリング会場となった“バンクーバー・オリンピック・センター”。雨水や会場で発生した様々な余熱を再利用するシステムなどを導入し、建設段階から大会終了後まで徹底的なエコロジー思想で貫かれている
専用競技場の建設でカーリング界はどこまで変わる?
こうした状況を打破しようと、現在は札幌に住むトリノ五輪代表の小野寺歩と林弓枝が「札幌にもカーリング場を」と行政側にアピールするなど、多くの人々が建設に向けて努めてきたが、その願いがようやくかなった格好だ。
おそらく民間頼みでは、今後、さらに競技環境は悪化するだろう。競技団体自体の努力も欠かせないが、そこにも限界はある。
行政が乗り出した今回のカーリング場の建設によって、競技にどのような成果がもたらされるか。むろん、公的施設である以上、運営面の成功も不可欠だが、これまで競技を心半ばで断念してきた選手たちが継続していける環境作りの一歩として、注目したい。