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沖縄人の『なんくるないさ』が弱点?
新垣渚が断絶すべき“負の歴史”。 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byMiki Fukano

posted2010/02/26 10:30

沖縄人の『なんくるないさ』が弱点? 新垣渚が断絶すべき“負の歴史”。<Number Web> photograph by Miki Fukano

昨年末にチームメイトである杉内俊哉のえりか夫人の実妹・ゆいさんと入籍、心機一転プロ8年目のシーズンを迎える新垣渚。ふたたびローテーション入りを果たし、'06年以来の2桁勝利を挙げられるか?

ロッテ・大嶺祐太にも“沖縄人のジンクス”がつきまとう。

 プロ野球界には今も根強く、沖縄人は成功しないというジンクスがある。

 身体能力はずば抜けているのに、なぜか、力を発揮し切ることができない。

 新垣は沖縄水産高校時代、松坂大輔以上の逸材と言われたこともあった。だが、現在の2人の差は、どうしたことか。

 千葉ロッテの大嶺祐太にしてもそうだ。新垣と同じく長身右腕で、八重山商工時代、甲子園ではこちらも新垣と同じく151kmをマークした。そしてやはり、素材としては、同世代の田中将大以上と言われていた。だが、今や、完全に水をあけられてしまっている。

 2人に共通しているのは、すごいときはとにかくすごいのだ。誰もが打てないようなボールを投げ込む。だがその反面、信じがたいような崩れ方をしてしまう。

ゴルフなどの個人競技では沖縄勢が席巻しているが……。

  沖縄の、ある甲子園常連校の監督は、沖縄の子どもに勝負根性をつけようと、素手でボクシングの真剣勝負をさせたり、包丁で生きたニワトリの首を落とさせたりしていた。

 方法的にそれが適切だったかどうかはさておき、沖縄人の中にも、自分たちは競争に不向きなのではあるまいかという劣等感がもしかするとあるのかもしれない。

 高校野球に限って言えば、沖縄のチームは春の甲子園で二度、全国制覇を成し遂げてはいる。野球だけでなくバレーボールや様々な取材で沖縄に行くたびに、いつも彼らの身体能力には驚かされてきた。だからこそ思うのだが、彼らの能力からしたら、春の甲子園での二度の優勝くらいでは物足りない。もっと勝ってもいい。

 ボクシングやゴルフなど個人競技の世界では、プロアマ問わず、沖縄人は大活躍している。だが団体競技になると、ぱたりと名前を聞かなくなる。その中でも特にプロ野球の世界は顕著だ。

プロ球界に連綿と続く“沖縄人の負の歴史”を払拭せよ!

 今年は大嶺祐太の弟、翔太も千葉ロッテに入団した。

 翔太は周知の通り、ドラフトのあと、居酒屋で同級生と酒を飲み補導されるというスキャンダルを起こした。そんなことからも想像できるように、いわゆる「やんちゃ坊主」だ。

 彼なら、プロ球界に連綿と続いている沖縄人の負の歴史を変えることができるだろうか。

 いずれにせよ、翔太でなくともいい、日本プロ野球界のためにも、1日でも早く、誰かがそのような流れを断ち切って欲しいのだ。

 可能性をもっとも秘めているのは、今もなお、新垣であることは間違いないのだが。

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