サハラマラソン挑戦記BACK NUMBER
東日本大震災で物資は無いが……。
いざ行かん、サハラマラソンへ!
text by
松山貴史Takashi Matsuyama
photograph byMiki Fukano
posted2011/04/01 06:00
荷造り中に荷物が散乱した寮の部屋で
憧れのルフトハンザ。やはりドイツには縁がある!?
これで準備は整った。
いよいよ出発である。ルフトハンザ航空にチケットを提供してもらえることになった。少し前に、ダメ元で協賛依頼のメールを送り、直接会ってサハラマラソンにかける思いを伝えると、思いがけず「日本-フランス間往復航空券を提供します」と連絡をいただいた。
ルフトハンザはドイツの航空会社で、安全性と機内サービスに定評のある会社だ。何度かドイツに行ったこともあるが、貧乏学生ゆえ、すべてアジア経由の格安航空会社だった。ルフトハンザは憧れの存在だったのだ。どうせ頼むならと思い、日系でもなく集合場所のフランス系でもなく、あえてルフトハンザに連絡したのだ。もしかするとドイツ語科で良かったと思った初めての瞬間だったかもしれない。adidasといい、lufthansaといい、frauといい、ドイツにはやはり縁があるのかもしれない。
このコラムを通じて他にも、たくさんの企業の方々に支援していただきました。
・パナソニック : ノートパソコン「タフブック」(砂漠の過酷な暑さや砂塵に耐えうるPC)
・PENTAX : デジタルカメラ「Optio WG-1 GPS」(砂漠の過酷な暑さや砂塵に耐えうるデジカメ)
・HI-TEC : トレイルランニングシューズ「V-LITE INFINITY HPI」
・adidas : シューズをはじめ、ウエア全般
・味の素 : 大量のアミノバイタル(1年分?)
・有楽製菓 : ブラックサンダー
・マースジャパン : スニッカーズ、M&M’S、COMBOS
・ミドリ安全 : 塩熱飴、サプリ
・モンベル : チャレンジ支援価格での販売
本当に感謝しています。ザックのなかにできる限り詰め込みました。
家族は静かに送り出してくれた。2月末まで両親には「3月下旬にモロッコの砂漠に行ってくるー」程度の説明しかしていなかった。さすがにマズいと思って詳細を告げるときに緊張していたのだが、話を切り出そうとすると全てを知っていた。兄がNumberWebのURLを親に送っていたらしい。そしてtwitterも監視されていたようだ。
恐ろしい時代になった。
私の家庭は良くも悪くも超放任主義なので、特に問題なかったが、母は私の脚が二周りくらい太くなっていることにはとても驚いていた。自分でも指摘されるまで気づかなかったが、そういえばデニムがきつくなった気がしていた。あれだけ走り込めば筋力もつくだろうと思うが、この数カ月の特訓を思うと感慨深くもある。