7月から8月にかけて、カナダ・トロントを訪れた野口美恵さん。滞在中ほぼ毎日訪れたクリケットクラブは、ブライアン・オーサーが全体マネジメントを行いつつも、コーチ陣はそれぞれのスタイルをもって指導にあたっています。
クリケットクラブを拠点とするコーチの中でも、特殊な立ち位置にいるのがジェフ・ディオニシオコーチ。ジェフコーチはハーネスを使い、選手を釣り上げてジャンプの感覚をつかませるプロです。野口さんは「無理やり釣り上げられている感じはなく、真上に軸が来るように修正してもらえて、正しくて効率的な回転ができるようになる」とハーネスの感覚について説明します。
ジェフコーチがハーネスと出会ったのは、コーチを始めて2~3年目。トリノオリンピック銀メダリストとなったサーシャ・コーエンのコーチに「君は背が低いからハーネスに向いている。ハーネス使いになるべきだ」という言葉をかけられたことがきっかけだったそうです。
そこから独学でハーネスの使い方を学び、今ではクリケットクラブのほか、日本の木下アカデミー、韓国のスケート連盟からも招聘される唯一無二の存在に。選手を支える「究極の裏方」とも言えるハーネス担当コーチの職人魂を、野口さんが彼への取材をもとに語ってくれました。
ポッドキャスト内では
●ジャンプに共通するのは「科学」
●跳ぶ、足と手を絡ませる、回転する。シンプルに分解できる?
●羽生結弦から感じた「特別なパッション」
●ハーネスのコーチを続けるために欠かさず行っていること
●「さすらいの職人」が次世代に残したいもの
など、シーズン中はほとんど表にでてくることのない「ハーネスのコーチ」という特殊な職業について、じっくりと解剖しています。
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