「去年の8月ぐらいに、箱根駅伝のあとに合宿に来ないかとアメリカのクラブチームの方から提案をいただいて、自分もぜひ行きたいなと思っていたので、その頃から準備していました」
今年1月に箱根駅伝3区で、青学大・太田蒼生選手と異次元の勝負を繰り広げた駒澤大学・佐藤圭汰選手。箱根直後の1月中旬、単身アメリカに渡りました。
この時に備え、Youtubeで英語のインタビュー集を見て真似するなど、英語の勉強も準備してきたそうです。ですが現地に行ってみると「本当に緊張しちゃって全然会話にならなかったです。やっぱりもうちょっと勉強したほうが良かったなって思います」と苦笑交じりに思い返します。慣れない環境に「1日目からもう帰りたくなった」と言いつつも、自炊をして、いろんな人に愚痴をLINEして、2カ月間の武者修行を乗り越えていきます。
「トラックで世界と勝負したい」と考えているため、近年5000m12分台ランナーが多数出ているアメリカで、トラック練習のノウハウや、トップ選手の普段の練習や生活を間近で見たかったとアメリカ行きの理由を語ります。
佐藤選手はアメリカで、指導を受けるコーチからも「1500mは日本記録は絶対に出せる」と言われたとのこと5000mで世界と勝負したいと語りつつも、「アメリカの練習をどんどんやっていって力をつけていければ、1500mでも勝負できるのかなと自分の中でも期待しています」と自らの伸びしろについても分析していました。
アメリカ遠征中にはレースにも出場。1月26日にはボストンで行われたジョン・トーマス・テリア・クラシックの室内5000mで13分09秒45のタイムをマークし、室内日本記録を樹立。2月11日にはニューヨークでのミルローズ・ゲーム室内2マイルを8分14秒71で走り、こちらも2マイルと途中通過の3000mでともに室内日本記録を更新するなど、着々と世界レベルに近づいています。
その実力、タイムからパリオリンピック5000m日本代表候補の一番手と考えられていましたが、帰国後はエントリーしていた5月のセイコーゴールデングランプリを欠場。6月の日本選手権も欠場し、パリオリンピックへの道は絶たれました。その理由を恥骨の疲労骨折だと明かします。
まだ20歳だし、次のロサンゼルスオリンピックにもチャンスがあるから、無理するべきではない。そう思って諦めたといいますが、その決断をするにあたってはやるせない気持ち、応援してくれた人に申し訳ない気持ちがあふれ、きつかったと正直な気持ちを明かします。
日本陸上長距離界を代表する選手となりつつある佐藤選手は、駒澤大学の一員としてチームを引っ張り、駅伝で結果を出すことも期待されています。現状のチーム状況について、上級生となった立場についても突っ込んで聞いています。
動画では他にも以下のようなことを聞いています。
・アメリカ合宿で一番驚いたこと、学んだこと
・アメリカで一番刺激になった選手は?
・5000m日本記録更新、そして12分台への思い
・出場できなかった日本選手権を見ての感想
・現状の駒澤大のチーム状況
・上級生としての自覚
・後輩には自分から話しかけるタイプ?
パリオリンピックに出場できなかった悔しさを糧に、今後もさらなる成長を誓う佐藤選手。等身大の20歳の現在の姿を見られるインタビューとなっています。
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