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「メダル至上主義との決別」それでも日本の“NEWお家芸”アーバンスポーツは期待大<スケートボード、ブレイキン、スポーツクライミング、BMXの見どころ解説>

2024/07/25
ブレイキンのShigekix(左)とスケートボードの堀米雄斗
若い世代に五輪をアピールしたいIOCの肝煎りで前回大会から導入されたのが都市型の新興競技。その新しい舞台で最も輝いているのは日本の若い力だ。今回も粒揃いの実力者たちがパリに集う。(原題:[メダルラッシュの期待大]“NEWお家芸”アーバンスポーツを愉しもう スケートボード/ブレイキン/スポーツクライミング/BMXフリースタイル)

 はたしてスポーツか否か。

 陸上や競泳ならそんなことは言われないだろう。アーバンスポーツはそこからのスタートだ。ついでに代表選手でさえ「自分はアスリートじゃない」「オリンピックはカッコ悪い」と悪びれずに言ってしまう。

 だが思い出してほしい、3年前の夏を――。スケートボードのストリート種目では堀米雄斗の「ゴン攻め」金メダル、女子ティーンズスケーターたちの「真夏の大冒険」が東京五輪の幕開けを告げる鮮烈な場面になった。

開心那 Kokona Hiraki 東京五輪の女子パーク銀メダルで、日本歴代最年少(12歳11カ月)メダリストに。当時146cmだった身長は168cmまで成長し、滑りは一層ダイナミックになった。14歳のアリサ・トルー(オーストラリア)や16歳のスカイ・ブラウン(英国)ら同世代の日系選手がライバル AFLO
開心那 Kokona Hiraki 東京五輪の女子パーク銀メダルで、日本歴代最年少(12歳11カ月)メダリストに。当時146cmだった身長は168cmまで成長し、滑りは一層ダイナミックになった。14歳のアリサ・トルー(オーストラリア)や16歳のスカイ・ブラウン(英国)ら同世代の日系選手がライバル AFLO

 大会終盤の女子パークもそうだった。金メダル候補の岡本碧優が最終滑走で惜しくも転倒。手堅くいってもメダルは取れたはずなのにあえて限界まで攻めてミスをした。すると競い合っていた選手たちがすぐに駆け寄り、岡本を担ぎ上げて称えた。勝者は誰か。“自分のスタイルを貫くことこそカッコいい”。メダルを逃したとはいえ、スケートボードのカルチャーにおいては岡本もまた勝者だった。

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photograph by FEworks / Kenji Haruta

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