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前田健太が語るダルビッシュ有「努力によって得たものを、包み隠さず教えてくださる」YouTube開設にも影響あり《インタビュー/2020年》

2024/06/11
10年前、交流戦で初めて相まみえた2人は、'17年にはドジャースでチームメートとなり、親交を深めた。2歳年下の後輩は、彼からどんな影響を受けてきたのか。(初出:Number1014号ダルビッシュを語ろう 前田健太「僕に教えてくれた大切なこと」)

「僕は野球のすべてにおいてダルビッシュさんの影響を受けています。新しい球種や投球技術はもちろんですが、ウエートトレーニングからプロテインやサプリメントの摂り方まで、全部です。日本人という括りではなく、メジャーリーグの投手として最先端を行っている方ですからね。いろんな話を聞かせて頂いて、僕自身、野球に取り組む意識がものすごく変わりました」

Youtubeで学び、直接伝授されたツーシーム。

 そう語る前田健太は全60試合の変則日程となった今季、6勝1敗、防御率2・70という好成績を挙げた。そのシーズン中、尊敬する2歳年上の先輩ダルビッシュから伝授されたのが、新しいツーシームである。

 9月11日のインディアンス戦。雨で試合開始が遅れている最中、スマートフォンでアプリをチェックすると、ダルビッシュが数時間前にフォーシームとツーシームの投げ方を解説するYouTube動画を公開していた。

「僕はツーシームにあまり自信がなくて、有効に使えていませんでした。それに引き換え、ダルビッシュさんのツーシームは、左打者の内角を攻めて、体に当たりそうなところからでもストライクゾーンに入る。ああいうすごいボールを投げたいなとずっと思っていて、ダルビッシュさんがその動画で話していた感覚で投げてみたんです。そうしたらメッチャ良くて、僕にも新しい感覚が出てきた。その日の試合では今までにない変化をして、ゲッツーも取れました」

 それから8日後、カブス─ツインズ戦でふたりは再会。ツーシームの投げ方を改めて直接教えてもらった。すると今度は、ダルビッシュのほうからチェンジアップの投げ方を教えてほしいと頼まれた。前田のチェンジアップはこの時点で被打率1割1分5厘。2018年にはメジャーの全先発投手中、この球種で最も低い被打率を記録した決め球である。

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photograph by KYODO

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