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「ショウヘイは大人になった」「言葉にはしないけど…」“ドジャース野球”を体現した「移籍組」の姿勢とは?《大谷翔平が果たした静かな役割とは?》
2024/11/17
他チームが独特の雰囲気に浮き足立つ中、ポストシーズンでも落ち着いたプレーを見せた。新加入組、ベテラン選手が果たした役割とは。(原題:[世界一の舞台裏]“ドジャース野球”の正体。)
「シンプルにあと2勝すればいいゲーム」
ナ・リーグ地区シリーズでパドレス戦に連敗し、次に負ければ敗退という状況下、大谷翔平がさらりとそう言うと、三塁手のマックス・マンシーも同意した。
「翔平の言うように2勝するだけ。そのためには自分たちの土俵でプレーすることが重要」
「負けたら終わり」「苦しい状況」と報道陣から矢継ぎ早にネガティブな言葉が飛んでも、選手たちは臆さなかった。
「今季のドジャースは、どの試合も常にワールドシリーズ(WS)のような厳しい戦いになるだろう」と主力選手のムーキー・ベッツがシーズン開幕前に話していたように、彼らはレギュラーシーズンから大きなプレッシャーの下で常勝を求められてきた。
チームを指揮するデーブ・ロバーツ監督が「ポストシーズン(PS)はレギュラーシーズンの延長だ。今までと同じようにプレーするだけ」と話したが、結果的にはPS進出チームの中で「今までと同じように」プレーできたのはドジャースだけだった。
ドジャースの強みはレギュラーシーズンで30球団中2番目を記録した圧倒的な得点力だ。54本塁打の大谷を筆頭に長打力もあるが、「1点をもぎとるプレー」に長けた選手が多い。
また、他チームの選手がPS独特の雰囲気に浮き足立つ中、ドジャースの選手たちは冷静に局面を読み取り、犠飛や盗塁を決めるなどシーズン中と変わらないプレーを貫いた。
短期決戦では一つのプレーが試合の流れを大きく左右する。
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photograph by Yukihito Taguchi