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<ランの着地、かかとorつま先?> 金哲彦×吉野剛×善家賢 「フォアフット論争を決着せよ!」

2013/04/04
「着地はかかとから」という常識は、覆されるのか。
話題のフォアフット着地の是非を検証するために、
ディープな見識を持つ3人が、議論を尽くした。

好評発売中の雑誌Number Do『フルマラソン 100人のマイ・ルール~42.195kmを賢く走ろう~』より、特別公開します!

 走る時は常にかかとから着地する。昨今、そんな「常識」への異論が唱えられている。

 きっかけは'09年にアメリカでベストセラーとなり、日本でもランナーを中心に大きな話題になった『BORN TO RUN』だ。この本に書かれているのが、つま先着地によるフォアフット走法の優位性。これまで常識とされてきたかかと着地は実はケガを招くもので、つま先着地ならば人間が本来持つ足底のアーチやアキレス腱の弾力性を利用したケガのない走りができる、というのが要旨だ。

 でも、それを実際に市民ランナーができるのか? 今回はそんな「フォアフット論争」を決着すべく、3人の論客が集まった。

つま先とは拇指球から小指球辺りで、指先は入らない点に注意。

金哲彦 Tetsuhiko Kin
早大時代に箱根駅伝5区などで活躍、実業団の監督などを経て現在はプロランニングコーチ。『「体幹」ランニング』など著書多数。

 フォアフット論争の火付け役は間違いなく『BORN TO RUN』ですよね。膝を痛めたランナーである著者が多くの出会いを経て、裸足で50マイルレースを完走する、という物語の中、フォアフット走法に対する様々な考察がなされてます。吉野さんはソールの薄い5本指シューズによる「裸足感覚ラン」の普及活動をなさってるんですね。

吉野 はい。まず話をはじめる前に、「フォアフット着地」について定義させて下さい。一般的につま先での着地といわれますが、僕らの間でつま先とは、拇指球(親指の付け根部分)から小指球(小指の付け根部分)の辺りで、指先は入りません。よく誤解を生む言葉だと思うので最初にお伝えしておきます。

 おっしゃる通りですね。その前提で今、市民ランナーの間でのフォアフット走法の認知度はいかがですか。

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photograph by Miki Fukano

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