スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
「誰か、良い選手を紹介してくれませんか?」ラグビーW杯まで1年、日本代表はどこまで戦える?エディーHCが語る現在地…ポンポン出てくる弱点に苦笑い
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/10/01 06:04
来年開催されるラグビーW杯への想いと現在の課題を語ったエディー・ジョーンズHC
ジョーンズHCのチームづくりではキャプテンだけでなく、ポジション、ユニットのリーダーに権限が委譲されており(仕事が多いということ)、特に、SHの齋藤直人の評価が高かった。
「齋藤には大きな成長を感じます。フランスのトゥールーズでプレーしたことで視野が広がり、いろいろな発想を身につけて帰って来てくれました」
ジョーンズHCは中心選手については海外でのプレーを奨励している。齋藤だけでなく、ニュージーランドでプレーしたワーナー・ディアンズもたくましくなって帰ってきた。
「世界的に見ても恵まれたこと」
ADVERTISEMENT
また、ジョーンズHCは以前から二十歳前後の若手の育成に熱心でもある(オーストラリアでも、イングランドでもそうだった)。現在、日本代表の10番は若手の台頭によって選手層が厚くなっている。
「いま、日本代表には伊藤龍之介(明治大4年)と李承信(神戸スティーラーズ・リハビリ離脱中)というふたりのワールドクラスのSOがいます。これは世界的に見ても恵まれたことで、他の国で絶対的な10番といえば、スコットランドのフィン・ラッセルしかいません。他の国は、いろいろな選手を交互に使ったりしていますから」
注目されるのは11月の欧州遠征に、明大4年の伊藤が帯同するかどうか。永友洋司チームディレクターによれば、
「こちらとしては遠征に帯同してもらえるようにお願いはしています。ただし、大学生なので学業との兼ね合いもありますし、最終的には本人の意志次第になると思います」
という。チームづくりは一朝一夕にはいかないわけで、なんとか帯同して欲しいところだろうが、「対抗戦が本格化する前の一定の時期まで」というのが落ち着きどころだろうか?
日本ラグビー界の大きな変化
残り1年、若手の成長、選手同士の連係が課題になるが、もうひとつ重要なのは「チームカルチャー」の醸成だ。2015年大会、2019年大会(「ONE TEAM」)と、日本は独自のカルチャーを醸成し、それが結果を支えた。しかしいま、日本のラグビー界は大きく変化している。ジョーンズHCは言う。


