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ラグビーW杯前の“地獄の合宿中”に突然のLINE「人生で一番辛かった時っていつ?」夫の珍しい弱音に妻は…〈いつも明るい“カッキー”の素顔〉

posted2023/09/25 11:08

 
ラグビーW杯前の“地獄の合宿中”に突然のLINE「人生で一番辛かった時っていつ?」夫の珍しい弱音に妻は…〈いつも明るい“カッキー”の素顔〉<Number Web> photograph by KYODO

スクラムはもちろん、迫力あるボールキャリーや守備での貢献も光るプロップ垣永真之介(31歳)。W杯デビューに向けて虎視眈々と準備に努める

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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引き続き、ラグビーW杯に出場中の日本代表・垣永真之介(31歳)の夫人、香奈さんのインタビューをご覧ください。悲願のW杯代表の座を掴んだ夫の意外な素顔とは?〈全2回の最終回/前編を読む〉

 2019年秋、W杯ベスト8に進出したブレイブブロッサムズの快挙に日本中が沸いていた。メンバー入りを逃した垣永も、試合を応援し日本代表の大躍進に歓喜していた。サントリーからもSH流大、CTB中村亮土ら5人が選出されており、代表メンバーの多くもかつて共に汗を流した仲間だった。

「ずっと日本開催の2019年を目指してきたので、複雑な心境で大会を迎えたとは思うんです。ただ試合になれば本当に応援していて、一緒に喜んでいました。でも、ぽろっと『2023年を目指すんだ』というようなことも口にしたんです。普段あまり野心のようなことは言わないんですが、酔った勢いとかでぽろっと(笑)。ああ、やっぱりそういう気持ちなんだな、って私もそこで気づかされました」

「ラグビーが嫌いになりそうな時期も」

 4年後の代表入りを目指す道は、年齢を重ねる分だけ険しいものになる。靭帯断裂の怪我は完治したとはいえ、スクラムの最前線は怪我がつきものだ。頭や首を痛めれば、生命の危機にすらさらされる。ラグビー観戦の醍醐味である激しいタックルやボールの奪い合いも、家族は常に身のすくむような思いで見守っている。

「試合の時はもう勝ち負けではなく、ただただ無事に終わることだけを祈っています。もう怪我だらけ。こんなボロボロの体で休ませてあげてよ、と思うこともあったし、一時期は私、ラグビー自体が嫌いになりそうな時もありました。でも、主人だけじゃなくラガーマンってみんな体はボロボロでも仲間のために、チームでの自分の役割を果たそうと必死なんですよね。血を流しながらも無理矢理立ち上がって走り出す。そういうところがラグビーなのかな、ってやっと思えるようになりました、最近ですけどね(笑)」

【次ページ】 「もうやめようかな……引退するわ」

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