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「トップチームでは使えないよ」長谷川健太は久保建英を“特別扱い”しなかった「FC東京に戻らないことも覚悟して…」名将に聞く“天才が変わった日”
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戸塚啓Kei Totsuka
photograph byTakuya Sugiyama
posted2026/06/14 11:41
幼い頃から“神童”として注目され、期待通りの成長を遂げた久保建英。だが、そのウラには「プロの壁」にぶつかった1年があった
追加登録された直後の試合で、久保はメンバー入りした。8月22日の天皇杯でいきなりスタメンに名を連ね、アシストを記録した。4日後のJ1リーグでも先発し、J1リーグ初得点をマークした。新天地デビューはインパクト大だったが……。
「あとは途中交代でしたね」と長谷川が言う。メモを見ることもなく、2018年の久保の出場履歴を語る。期限付き移籍をさせても、しっかりと追跡していたことが分かる。
「F・マリノスはアンジェ・ポステコグルーが監督だったので、翌年も期限付き移籍を継続する選択肢はあったと思うんです。個人的には戻ってこないことも覚悟していたんですが、もう一回こっちでやりたいと」
「何でも言ってください」FC東京復帰後の“変化”
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FC東京に復帰した久保は、長谷川に言った。
「言われたことをやります、何でも言ってください、と。明らかに変わりました。たぶんそれまでは、僕のやり方に自分が合ってない、という気持ちがあったのでは。別のクラブへ行けば自分がやりたいことができる、という。ポステコグルー監督がどういう評価をしたのかは分からないですけれど、F・マリノスでも思うように使ってもらえず、彼なりに考えるところがあったのでしょうね」
長谷川はオフ・ザ・ボールの動きを徹底して伝えた。久保が自分の良さを最大限発揮するために、どこでボールを受けるべきなのかを解析した。
ディフェンスも叩き込んだ。チャレンジ&カバーの基本原理から、FC東京の具体的な守り方を事細かに説明していった。
「2019年のキャンプは、ずっとトップチームで使いました。キャンプの練習試合では、最初はJ2やJ3のクラブと対戦するのですが、こちらが求めることを攻守において見せていました。J1のクラブとの練習試合でも及第点の出来で、川崎フロンターレとの開幕戦のスタメンに選んだんです」
試合は0対0に終わったが、久保のパフォーマンスは長谷川を大いに納得させるものだった。翌節以降も先発に指名し、久保は試合ごとに進化を遂げていく。
「試合をするたびに良くなるという表現が、まさにふさわしいものでした。良くなってきたね、変わってきたね、こんなに伸びるんだ、という」
長谷川が日本代表入りを期待される選手の成長過程に触れるのは、久保が初めてではなかった。清水エスパルスとガンバ大阪を指揮してきたなかで、彼は久保に似たタレントを育成していたのである。
<続く>

