熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「アメリカに悪い感情は」「ジャッジはサッパリ」“トランプと遺恨”に見られがちなベネズエラ熱狂のWBC優勝だが…マイアミで聞いた複雑な声と報道
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/29 17:01
WBC初優勝を果たしたベネズエラ。アメリカとの決勝も素晴らしい雰囲気だった
「先発のエドゥアルド・ロドリゲスが素晴らしい投球でアメリカの強力打線を封じる一方で、前半のうちに2点をリードしたのが大きかった。8回に追いつかれたが選手たちは気落ちすることなく、9回の勝ち越し点につなげた」と分析。さらにこう誇った。
「我々は、インテリジェンスを発揮し、非常に質の高い野球を披露して悲願の初優勝を成し遂げた」
ジャッジもベネズエラの強さを認めた
母国では、試合が終わるや否や人々が一斉に町へ繰り出した。絶叫しながら車やバイクで走り回り、夜通し歌い踊って優勝を祝った。南米では、フットボールで代表チームやクラブチームが大きなタイトルを獲得した際に目にするのと瓜二つの光景だ。
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「あのアーロン・ジャッジもベネズエラの強さを認めた」
こう誇らしげに伝える記事もあった。
ベネズエラ代表のユニフォームをまとったデルシー・ロドリゲス暫定大統領が、WBC優勝を達成した翌日の3月18日を「野球の日」に制定すると宣言。さらに、カラカス市内の公園に優勝メンバーの栄誉を称える遊歩道を設置することを発表した。
一方、スタンドのアメリカ人ファンは、ある者は悄然とし、ある者は激怒。こう不満をぶちまけていた。
「打てなかったのが最大の敗因。頼みのジャッジもサッパリだった」
さらに地元紙「マイアミ・ヘラルド」も「アメリカの重量打線がベネズエラの強力投手陣にねじ伏せられた」と嘆いた。
一方また決勝で敗れたアメリカは…
アメリカは、2023年決勝でも大谷翔平擁する日本に敗れており、2大会連続の準優勝だ。野球発祥の国でありながら、6大会で優勝したのは1回だけ。今大会は大谷と並んでMLB最高の選手であるジャッジがキャプテンで、投手陣も前大会よりはるかに強力なメンバーが揃っていた。それだけに、余計にショックが大きかったはずだ。〈つづきは下の【関連記事】へ〉

