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「オオタニ、スキ。でも今日は敵」外国人ファンも大谷翔平の打撃練習に騒然…「天皇皇后両陛下、愛子さまから拍手」“ネトフリに映らない”WBC観戦記
text by

AkiAki
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/03/21 17:00
大賑わいだった2026年のWBC東京ラウンド。観戦したファンが見た光景は
スマホ1台に10人以上が集まって視聴する外国人ファンがいたり、音漏れを味わいに来たファンも。さらには……。
「岡本和真のユニフォームを買えて良かった」
カナダから来たという観光客に会った。さらにはオーストラリアキャップを身に付けた老夫婦に道を尋ねられると……。
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「実は息子が昨日投げたんだよ」
国際大会はこのような交流も醍醐味、日本を楽しんでいる様子が伝わり、嬉しい気持ちになった。
この大会全体として、日本だけではなく各国のスーパースターたちがWBCの出場を望み、そして国を懸けて戦うことに誇りを持つ、大会開始から20年を経て、そのような大会に成熟してきたように思う。
「1回目がなければ2回目はない」
イチローが最初に出場を決めた思い、その先に見ていたであろう景色に近づいてきているのでは——と勝手ながら思っている。
大谷の打撃練習「こんな打球は見たことないよ。最高だ」
東京ラウンドを観戦した中で、特に印象に残った場面をふたつ記しておきたい。まず1つ目は……。
「バゴォーン」
「ギュイィィーーン」
「ボールが来ますボール来ますー、打球の行方にご注意ください」
「ガンッ」
「ヴォォォォォォォォォーーーーーーーーー」
文字・擬音では表現することが難しい打球が、外野ライトスタンドに立つ筆者の遥か頭上を何本も越えて行く。そう、大谷翔平の打撃練習だ。
これを観るだけでもお金を払っても良いというファンも多いし、希少価値も高い。実際、2025年の大谷はレギュラーシーズンでは屋外での打撃練習を一度も行っておらず、ポストシーズン中に3回実施したのみ。ただ、今回の侍ジャパンでは名古屋で2日間、東京ラウンドで3試合連続、計5回のバッティング練習を観客のいる屋外で行った。自身の調整が主目的なのは間違いないが、同時に日本、そして対戦相手国に向けてのファンサービスとしての意味合いも大きかったのでは? と思っている。
打球は看板に突き刺さったり、看板上の照明のさらに上に当たって跳ね返る。大谷が打つ全ての瞬間、ファンから大歓声が上がるなど騒然としていた。
海外から訪れていた野球ファンもこう話していた。
「長らく野球を見てきたけど、こんな打球は見たことないよ。最高だ」
とその瞬間に興奮していた様子だった。野球経験者として落下地点はだいたい予測できるものだが、大谷の打球は全く不可解だ。予想に反してグングンと伸び、全く落ちて来ない打球は、まさに「規格外」といった表現しかできない。大谷がフリー打撃を行なうことは非常にレアケースであることは知られているだけに、本当に貴重な経験だった。
天皇皇后両陛下も愛子さまも拍手…あの一打
強く記憶に残る出来事は、もうひとつある。

