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「ひたすら自分を責めました」生まれてきた子は右手首の先が…障がいに直面した美馬アンナを支えた夫・美馬学(ロッテ)の言葉「あの時、信じて良かった」
posted2026/03/27 11:06
ポジティブで明るい笑顔が印象的な美馬アンナさん
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Miki Fukano
楽天、ロッテで活躍し、昨シーズン限りで15年間の現役生活に別れを告げた美馬学投手。今季からロッテ二軍投手コーチに就任した右腕を支えるのが、俳優、タレントとして活躍する夫人の美馬アンナさんだ。二人の意外な出会いから結婚に至る道のり、夫婦として子育てや怪我との戦いに向き合った日々をNumber Webのインタビューに明かした。〈全3回の3回目/第1回、第2回も公開中です〉
◆◆◆
2019年10月11日、美馬夫婦の間に生まれた長男の存在は、二人の考え方や人生観を大きく変えた。先天性四肢欠損症。胎児期の形成異常により生まれつき手足の形に問題を抱えている疾患で、愛息には右手首から先がなかった。
出産直後に初めてその現実に直面したアンナさんは、しばらくの間心身ともに打ちひしがれていた。入院中の病室で、夫の美馬と向き合っていたある時、思わずこんな言葉を口にした。
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「お腹の中にいる時に(障がいが)分かっていたら良かったのに」
夫から思いもよらぬ言葉が返ってきた。
「お腹の中にいる時に分かっていたら、産まなかったの?」
今も忘れられない夫の言葉
思わず黙り込んでしまったアンナさんに対して、美馬は優しく語りかけた。
「俺は右手のことが分かっていたとしても、アンちゃんに産んでほしいと頼んでいたよ。俺にとっては、覚悟できていたか、覚悟できていなかったか、それ位の差でしかない。それに、俺はこの子が、俺とアンちゃんの間に生まれてきて良かったと思ってもらえる位、幸せにしてあげられる自信があるよ」
夫のこの言葉を、アンナさんは6年以上経った今もはっきりと覚えているという。

