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WBCに“選ばれなかった”巨人選手「プロ野球で一番優秀なショートです」アナリストに聞いた“メンバー問題”「周東佑京をセンターで起用したほうが…」
posted2026/03/30 11:25
圧倒的な走力と守備範囲を誇る周東佑京。チェコ戦ではホームランを放つも、準々決勝のベネズエラ戦では出番がなかった
text by

曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Nanae Suzuki
選ばれなかった“NPBで一番優秀なショート”
――今回のWBCでは、日本野球のさまざまな課題が浮かび上がったようにも感じました。アナリストとしてどのようにご覧になっていましたか?
宮下博志(以下、宮下) 前提として、こういった大会は「勝てば官軍、負ければ賊軍」といった空気になりがちな傾向があります。加えて“戦犯探し”のようなことも起こりやすい。そうではなくて、あくまでも結果に至るまでのプロセスに重点をおいてお話しできればと思います。
――ぜひ建設的な議論を喚起するものにできれば。まず今回の日本代表のメンバーについてあらためて伺います。野手陣の編成で、気になった部分はあるでしょうか。
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宮下 昨シーズンの実績に基づいて考えると、ショートとして巨人の泉口友汰選手は選出されてもよかったのではないか、と思いました。データ的には、攻守両面においてNPBで一番優秀なショートです。
――昨季レギュラーに定着した泉口選手は打率.301をマークし、ショートとして12球団最多の1148イニングを守りました。「同ポジションの平均的な選手に比べて失点をどれだけ防いだか」という基準で守備能力を示すUZR(Ultimate Zone Rating)においても、ショートのなかでもっとも高い「11.9」をマークしています。
宮下 NPBの成績だけで選ぶのであれば、ファーストチョイスであるべき選手でした。とはいえ、結果的にショートのレギュラーを務めることになった源田壮亮選手の場合、前回WBCをはじめ国際大会の経験が豊富です。独特の空気やコンディションの管理には慣れているでしょうし、一定の合理性はあると考えます。
――実際に源田選手は本大会で打率.500、4打点と攻守にわたって活躍しました。一方で昨季のUZRは「0.7」と、以前ほど突出した守備力はない。現場でしかわからないこと、数値に表れない貢献というのがあるのは大前提として、検証の余地がある選考と言えそうです。
宮下 おそらく内野のユーティリティとして控えていた小園海斗選手、外野もこなせる牧原大成選手も含めて、「最悪の状況を回避したい」という若干消極的な人選だったのかも、と感じました。その考えも十分に理解できます。あくまでも「いま出せる最高のパフォーマンスを考慮すれば、泉口選手を選びたかった」というところですね。

