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甲子園の風BACK NUMBER
「木材をバット代わりに振って…」一時は廃部危機も? 21世紀枠で“甲子園初出場”ある県立農業高校キャプテンが抱く“意外な夢”「野球は高校で一区切り」
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2026/03/21 06:05
春夏通じて甲子園初出場となる県立高知農業高。一時は廃部危機にも陥ったというが、現チームの主将にはある夢があるという
農業高校特有の「悩み」も
一方で、農業高校特有の悩みもある。
学校には農業総合科、畜産総合科、森林総合科、食品ビジネス科など農業に直結する専門的な知識を学べる6学科がある。野球部員はそれぞれの学科に所属しているため、学科により実習などの専門授業がある日は練習に参加できないことがあるのだ。
この日の練習も食品ビジネス科で高知の名産品でもある文旦の缶詰実習があったため、5人の部員が不在だった。
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「学科によっては午前中だけ、午後だけしか来られない日があるので、部員全員が揃わない時も多いんです」
主将の杉本がそう教えてくれた。
杉本が所属するのは森林総合科だ。森林総合科は森林での測量技術や森林管理を学ぶ学科で、授業によっては学校からバスで1時間かけて学校が所有する山に向かい、森林の中で実習をすることもある。
「自分たちは測量がメインです。山に入ったら樹高を測ったり、アウル(OWL=地上レーザースキャナ)という機械を使って道沿いに木が何本生えているのかを測ったり、あとは樹木の本数とどんな樹木があるかを調べます。あとはチェーンソーの実習もあります。
夏休みは2泊3日で山に入る実習があって、その時期が秋の新人戦前なんです。去年の秋も実習の影響であまり練習ができませんでした。だから実習の時は木材をバット代わりにして振ったりとか、山の斜面を使って走ったりとか、色んなことをやっていました」
そんな杉本が高知農を進学先に選んだのには、ある“意外な夢”があったのだという。
<次回へつづく>

