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「朝5時起き、深夜12時まで仕事も…」絶好調大関・安青錦を支える相撲部屋のおかみさんとは? 安治川部屋・絵莉夫人に聞く「私は親方が好きだからこそ…」
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佐藤祥子Shoko Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2026/02/20 11:02
昨年11月、大関昇進の伝達式を控え、笑顔を見せる安青錦(中央)。左が安治川親方(元関脇安美錦)、右が絵莉さん
「それまでは”安美錦関”のことだけを考えていたんです。引退後はコロナ禍で、引退断髪式が2回延期になったんです。これはきつかったですね。返金作業をして、ポスターを刷り直して、結局、3回断髪式の準備をすることになったんです。でも、この期間で、それまでただ料理を作ったり運転手をしていたり、子育てしたりの生活から徐々に頭をシフトさせて行けたのかもしれません」
おかみさんのスケジュール「朝5時起き、深夜12時まで…」
関取夫人から、親方夫人、そして相撲部屋のおかみさんへ――。もちろん3人の小学生の母親でもあり、その日々のスケジュールを聞くと、こちらの目が回りそうでもある。
「朝5時くらいに起きてお弁当を作ったり、電車通学の娘ふたりを駅まで送ったり、長男は8時に家を出るので、それまでは子どもに掛かり切りです。その後はメールや電話対応、書類作成、取材や稽古見学のスケジュール調整。昼までは来客対応もあります。午後は後援会に入ってくださる企業様を訪問したり、お世話になった方への御挨拶回りなどでしょうか。夜もお客様がちゃんこを食べにいらっしゃれば、御挨拶したりも。明日は大阪場所の宿舎に『今年も宜しくお願いいたします』と御挨拶に行きます。力士たちが地方場所に入る前には必ず行くんですね」
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海外からの問い合わせも多く、おかみさんは深夜12時近くまで英文メールの返信をする毎日だそうだ。昨年末に部屋創立3周年のパーティを終えたばかりだが、6月に予定される安青錦の大関昇進パーティなどの準備も進めている。後援会の事務管理、番付表送付などのデータリスト管理などもこなしている。
「きっとどこの部屋のおかみさんも大変だと思うんです。大きな部屋だと仕切る行司さんなどがいるけれど、うちはまだ小さな部屋なので……。これからは人の手を借りてやったほうがいいかな、と考え、いろいろと相談している段階ではあります」
安青錦「病院にもおかみさんが付いてきてくれた」
相撲部屋の師匠夫妻にとって「弟子の幕内優勝」「金屏風の前で使者を迎える昇進伝達式」は、最大の喜びで夢なのだとも言われる。安青錦の優勝、昇進を親方としみじみ喜び合い、冥利を味わうことはあったのだろうか。


